第410夜:大弘さんの初見・民之助合作写し
昨年5月に鳴子を訪問した際、松田大弘さんには2本の古作(庸吉、初見・民之助合作)の写しをお願いしていた。その後、戦前の民之助を入手したことから、合作の写しは取り止めとなっていた。25日に人形の家で大弘さんに会った時に、合作の写しを作って友の会の新年例会用に送ったという話を聞き、例会で見るのを楽しみにしていた。26日の例会当日、大弘さんの頒布品は、初見写し、庸吉型のほかに、この合作写しが10本並んでいた。大弘さんが頑張って作ったというだけあって、なかなかの出来栄え。「原」を持っているのにその写しを持っていないというのでは話にならず、これは何とかして入手しなければと思った。新年例会での頒布品の販売は抽選制で最初は1本のみ選べる。進矢さんや春未さんなど人気工人の作品もあったためか、抽選順は早くなかったが、合作写しでは2番手くらいで何とか入手することができた。今回はそのこけしを紹介したい。口絵写真はその表情である。
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余寒お見舞い申し上げます。北村です。
ご無沙汰失礼いたします。
ここに掲載されています、「初見・民之助合作」こけしですが、具体的にはどう合作なのでしょうか?
また、合作の根拠は如何なものでしょうか?
私には、初見その物に見えますが。
私の手元にこれとうり二つの初見戦後作がございます。
胴底署名は「松田初見」と自著署名があります。
初見、民之助こけしには謎が多くその点が面白いですが。
因みに、旧柴田コレの、「伝民之助」(下瞼あり)も初見或いは第三者と思っています。
投稿: 北村育夫 | 2020年2月10日 (月) 01時20分
北村育夫様
お久し振りです。
この手のこけしは、文献を見ると、初見作となっているものと民之助作となっているものがあるようです。
「愛玩鼓楽」では民之助作となっており、その解説では木地は初見、描彩は民之助で面描は初見かと書いてあります。
千夜一夜(1)の第772夜で手持ちの初見と比べていますが、面描は初見で間違いないでしょうね。
ただ前髪の描法や胴の菊模様の描法は戦後の民之助とも共通点が多いようです。
そんなことから、初見と民之助の合作ではないかと考えてみました。
幸八系列のこけしは不明な点も多く、それを色々と想像するのも面白いですね。
北村さんがお持ちの初見戦後作はぜひ見て見たいです。
次回のこけし談話会にお越しください。
投稿: 国恵 | 2020年2月10日 (月) 17時08分