第443夜:おみやげこけしあれこれ(誰が一番)
さて、今夜も友の会のおみやげこけしの話である。長いことおみやげこけしの頒布をやっていると、同じ工人のこけしが何回もおみやげこけしになることもある。3.5寸から4寸の大きさに限定され価格も程々で、しかも100本近い量があるために敬遠される工人も少なくないようだ。とは言え、頒布は毎月と言うことで頒布担当の苦労は並大抵ではない。場合によっては例会に間に合わないようなこともあり、そういう時に急遽お願いすることもある。そうしてお願いしながら頒布した結果、昭和57年1月から令和2年2月までで、最多の頒布は蔵王系の田中恵治さんで6回であった。今夜はそのこけしを紹介しよう。口絵写真は、恵治さんの最初のおみやげこけしである。
こちらが恵治さんのおみやげこけしである。恵治さんは決して古い工人ではなく、おみやげこけしも昭和63年1月が最初であるから、ほぼ平成を通しての頒布ということになる。師匠の岡崎幾雄さんのおみやげこけしが実現できず、その分も恵治さんにはご負担をおかけしたことになるのだろう。左から、栄治郎型4寸(S63.1)、栄作型4寸(H4.1)、栄治郎型(北海道時代)3.5寸(H6.2)、栄治郎型3.5寸(H9.2)、栄治郎型4寸(H21.1)、幾雄型3.5寸(H28.10)である。頒布が増えると工人さんも心得たもので、前回とは違ったものを作ってくれるため、結果的にはバラエティに富んだコレクションとなり嬉しいものである。小寸でこれだけのものを集めるのはなかなか大変である。
さて、次に頒布数が多いのは5回で、これには山形系の小林清さんが居る。清さんはおみやげこけしの最初の年から頒布に入っており息が長い工人である。最初はお父さんの清次郎さんと一緒であったが、清次郎さん亡きあとは一人で頑張っている。左から、吉太郎型5寸(S57.10)、笹野不明こけし3.5寸(H16.3)、大滝武寛型3.5寸(H18.9)、吉太郎型3.5寸(H24.2)、誠太郎型4寸(H28.1)である。
なお、5回頒布の工人は他にも、会田栄治、阿保六知秀、井上はる美、大沼力、高橋正吾、佐藤忠雄、鈴木征一、新山吉紀の8工人が居る。
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