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第440夜:高橋正子のこけし

Masakot_h7_kao 最近は殆ど家に籠りっぱなしで、必然的にヤフオクを覗く機会が多くなっている。先日も出品作を眺めていると、3本纏めて出品されている中にキリっとした表情のなかなか良い鳴子こけしがこちらを見ていた。工人名は高橋正子となったいた。昨夜紹介の高橋盛の長女である松子の長女、盛の孫娘ということになる。義一さんのお姉さんである。「高勘」ラブの国恵であるが、正子さんのこけしについては殆ど記憶になかった。kokeshi wikiやガイドブックで調べてみると、正子さんは昭和20年の生まれということで、盛一家が秋田に居た時の誕生であった。一家は23年に鳴子に帰り、正子さんは40年に伯父盛雄さんの弟子である高橋輝行さんと結婚した。昭和54年頃からは輝行木地に描彩したこけしを作っている。口絵写真は今回に入手したこけしの表情である。

Masakot_h7_2hon 

Masakot_h7_2hon_yoko

こちら(右)が、そのこけしである。大きさは7寸。木地は夫の輝行さんであろう。胴底に「H7.3.12」の書き込みがある。小ぶりの頭にスラッとした細身の胴を付けた均整の取れた良いこけしである。しっかりとした筆使いで面描を描き、真面目でおとなしい中にも芯のある表情である。胴模様は「高勘」伝来の二輪正面菊であるが、胴一杯に大きく描くのではなく女性らしく控えめにこじんまりと描いている。中央上部の2花弁が交差しているのは勘治菊(勘治型に描かれた菊模様)の様式である。友の会のおみやげこけしを調べたら、平成9年12月の頒布に載っていた。左のたちこ(3寸5分)がそれである。

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