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第456夜:土湯の小寸こけしセット(陳野原和紀・渡辺和夫)

Kazunori_syosun_set_tocyo 国恵は今でこそ古品にも手を出しているが、こけしを集め始めた昭和40年代後半から50年代にかけては古品は骨董品のように特別なものという感じで見ており、もっぱら新品こけしを中心に収集を行っていた。当時の新品では復元こけしが沢山作られており、こけしの文献などを参考にその手のこけしを選んでいた。土湯系では、陳野原和紀さんが鹿間時夫氏の勧めで佐久間粂松型に挑戦しており、小さなものから大きなものまで各種の粂松型を作っていた。価格も手頃だったので、主要な粂松型はあらかた手に入れていた。その中から、今夜は陳野原さんの小寸2本と渡辺和夫さんとで3本セットにしてみた。口絵写真は、その3本を上から見たところである。

Kazunori_syosun_set Kazunori_syosun_set_yoko

こちらが、そのこけしである。左から陳野原和紀さんの髷3寸3分と坊主2寸3分、渡辺和夫さんの3寸2分。いずれも作り付けである。陳野原さんの2本だけではセットとして寂しいので、同じ大きさで雰囲気の近い和夫さんも加えて3本セットにしたのである。戦前の東京こけし会が頒布した袖珍こけし(1寸6分)には小さいながら魅力的なこけしが揃っており、中でも粂松の作品は虎吉と共に袖珍こけしの双璧と言われている。粂松の袖珍は持っていないが、そんな思いで陳野原こけしを眺めていて目に付いたのがこの小寸2本である。特に2寸3分の洒脱な表情は秀逸で粂松を彷彿させる。髷の方の表情は虎吉も連想させる。いずれも三角胴にシンプルなロクロ線模様が気持ち良い。和夫こけしの方も三角胴で、胴模様ともども、こちらは鯖湖こけしの雰囲気を感じさせる。小さいながら表情はいずれも生き生きとして味わい深く、小寸こけしの醍醐味を存分に堪能させてくれる。

 

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コメント

渡辺和夫さんには20年ほど前、土湯に日帰りで出掛けた時に一度だけお逢いしました。丁度出来立てで、署名を
していない浅之助型と由吉型が段ボールに詰められていたので、一本ずつ出してもらい「二代目浅之助」の署名
をして貰い、買い求めた記憶があります。本人曰く「なぁ、上手いだろ。なぁ、上手いだろ・・。」と、さかんに言うなど
少し自負心が強い性格の印象がありました(実際、作品はとても上手いですが・・。)が、友人が持参した短冊にも
気軽に描彩に応じてくれるなど、なかなかいい人だなと思いました。それだけに、数年後に不慮の事故で他界されたと聞いた時はいささかのショックを禁じ得なかったと同時に惜しい人を亡くしたという哀悼の意を感じたものです。

話は変わりますが、世間ではコロナの件で自粛ムードがなかなか収まりそうにありませんね。実は今月上京の予定を立てていたのですが、この状況下、断念しました。ひやねやおもとを廻っていい買い物をしたかったのですが、仕方がありません。そのうち騒ぎが沈静化したら改めて上京する予定なので、早く収まってほしいです。それまでは絶対コロナには感染しないように気を付けますので、国恵さんもくれぐれも気を付けて下さい。

益子 高 さま
私も、和夫さんとは挨拶程度の付き合いでしたが、誰とでも気軽に話をする人付き合いの良い工人と言う印象でしたね。湊屋の中心工人でもあったので早逝は残念でした。
コロナもようやく下火になってきたようですがまだまだ油断は出来ませんね。東京近辺に来るのはもう少し待った方が良さそうです。残された人生を楽しむためにもコロナを始め身体には十分気を付けましょう。

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