« 2020年10月 | トップページ

2020年11月

第489夜:砲弾形の鳴子こけし(佐々木久作)

Kyusaku_hodan_kao 「木の花(第22号)」に『久作と幸助のこけし』という記事が載っており、その中に佐々木久作の「雪玉模様」のこけし(昭和18年頃)が載っている。その稿では『赤と緑の円をランダムに散らした胴模様が簡素な中にも夢幻的で雪国に相応しい胴模様である』と著者の中屋惣瞬氏は述べている。そのこけしは胴模様の珍しさと共に、肩がコケて丸く、胴が中ほどから下部にかけて膨らんだ砲弾形の形態が特徴的でもある。中屋氏はこの形を「古式な姿」と表現しているが、鳴子の古いこけしでこのような形をしたものは見たことがない。この形と胴模様は昭和56年に滝島茂によって再現され、国恵志堂コレクションの中にも1本入っている。そんな珍しい形態の久作のこけしが先日ヤフオクに出品され、4コインの即決ということだったので迷わず入手した。戦後に久作が自身の旧作を復元したもので収集家に頼まれたものであろう。今夜はその久作のこけしを見ていきたい。口絵写真は久作こけしの表情である。

続きを読む "第489夜:砲弾形の鳴子こけし(佐々木久作)" »

第488夜:勘治一家の立ち子について

Fukujyu_tatiko_40dai 先日、ヤフオクで落札した柿澤是隆一家のこけしが届いた。中に是隆さんの立ち子が3本あったが、皆同じ形・描彩ではなく、それぞれが意識して作られたことが分る。そこで、「勘治一家」の立ち子について改めて資料などを見直してみた。勘治一家の立ち子としては、先ず「日本土俗玩具集」に掲載されている勘治こけし4本の中の1本がよく知られており、これが代表的なものと言って良いであろう。次に、「これくしょん(45号)」には、蔵王高湯の岡崎長次郎や高橋勘四郎の小寸物と一緒に8本の立ち子が載っている。この8本を子細に見比べてみると、大きさ、形、描彩に違いがあることが分かり、これは手作り物のバラツキというより、ある程度の意識を持って作られたと考える方が妥当かと思われる。口絵写真は、福寿初期の勘治一家立ち子の頭頂部である。

続きを読む "第488夜:勘治一家の立ち子について" »

第487夜:子持ちえじこ(笹森淳一)

Sasa_komoejiko_hon_kao 国恵は、こけしそのものは勿論好きであるが、木地細工物にも心が惹かれる。中でも、容器型のえじこの中に小さな子こけしを沢山入れた子持ちえじこは大の好みであり、機会があればコレクションに加えている。子持ちえじこは作るのに相応の木地技術が必要であることから誰でも作るという訳ではなく工人も限られる。笹森淳一さんは子持ちえじこの名人であり、国恵志堂のコレクションの中にも幸兵衛型と伊太郎型のものが入っている。「地梨(第43号)」(地梨の会発行)には笹森さんの30本の子こけし(本人型)が入った子持ちえじこが載っており、垂涎の的であった。先般、ヤフオクに同様の本人型子こけしが12本入った子持ちえじこが出品された。地梨の子持ちえじこのミニ版とでも言えるもので思わず手が出てしまった。今夜は、その子持ちえじこを紹介したい。口絵写真はそのえじこの表情である。

続きを読む "第487夜:子持ちえじこ(笹森淳一)" »

第486夜:ワンコインのこけし(高橋義一)

Yoshikazu_sekitiku_kao 色々な場面で用いられる「ワンコイン」という言葉、気軽に使える金額という意味合いもあるのだろう。ヤフオクの出品では「1円から」というものもあり、流石に国恵はその恩恵に預かったことはないが、ワンコインよりワンランク下のコインの一割増で落札と言うのが、最も安価な落札価である。さて、今夜紹介するこけしはその類に入るものの1つであるが、単に安価であるというだけでは本ブログの1夜を使って紹介するには役者不足であろう。そのこけしは鳴子の髙橋義一さんの作品。鳴子の「高勘」のこけしは国恵志堂コレクションの中心を占めるものであるが、初めて見るものであった。口絵写真は、その義一こけしの表情である。

続きを読む "第486夜:ワンコインのこけし(高橋義一)" »

« 2020年10月 | トップページ

最近のトラックバック

2020年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ