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第486夜:ワンコインのこけし(高橋義一)

Yoshikazu_sekitiku_kao 色々な場面で用いられる「ワンコイン」という言葉、気軽に使える金額という意味合いもあるのだろう。ヤフオクの出品では「1円から」というものもあり、流石に国恵はその恩恵に預かったことはないが、ワンコインよりワンランク下のコインの一割増で落札と言うのが、最も安価な落札価である。さて、今夜紹介するこけしはその類に入るものの1つであるが、単に安価であるというだけでは本ブログの1夜を使って紹介するには役者不足であろう。そのこけしは鳴子の髙橋義一さんの作品。鳴子の「高勘」のこけしは国恵志堂コレクションの中心を占めるものであるが、初めて見るものであった。口絵写真は、その義一こけしの表情である。

Yoshikazu_sekitiku_3men

こちらが、そのこけしの3面写真である。大きさは8寸、義一さんの普通型のこけしである。義一さんのこけしの主なものは大体所有しており、その作るこけしもほぼ知っているつもりでいたが、このこけしの胴模様は初めて見るものであった。この模様は「石竹」と言われるもので、岩太郎系列のこけし(特に、大沼竹雄)には良く見られるものである。しかし、義一さんの属する「高勘」(利右衛門系列)では描かれていない模様なのである。ヤフオクでの出品解説には「特注品一点もの 平成19年6月作」と書いてあったので、義一さんに電話をして聞いてみた。

義一さんは最近は体調が思わしくなく、こけしの製作も休み勝ちとのことであったが、写真を送って見て貰った。誰かに依頼されて作ったかどうかは定かではないが、「新しい伝統こけし展」があった頃に色々と考えて作ったのではないかと…。胴下部、緑のロクロ線の上に黄色の帯を入れたこと、石竹の左右の蕾は勘治や盛の古いこけしを参考に描いたとのことであった。石竹は初めてなのであまり上手く描けず、一時的なもので終わってしまったようだ。

しかし、今こうしてこの胴模様を見てみると、そんなに違和感を感じない。「高勘」のこけしでは、大輪の菊を2輪描くことが多く、本こけしでも石竹を大きく2輪描いたことが良かったのかも知れない。体調が回復したら、この石竹模様にまた挑戦したいとのことであり、それを期待したい。

 

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