第498夜:2021年元旦(松一こけし)
コロナ禍で激動の一年となった2020年の大晦日は全国で4500人を超える新規感染者となった。最早、欧米の感染者数が対岸の火事とは言えない状況になりつつある。そんな中にあっても、東日本では荘厳な初日の出が見られ、自宅からは朝日に輝く壮麗な富士の姿を拝むことが出来た。一日も早いコロナの終息を願わずにはいられない。口絵写真は、新春に相応しい伊藤松一さんのこけしである。
恒例の2021年の年賀状。メインの達磨の絵柄には、遠刈田の玩具作りの名手、作田栄利の入れ子達磨を選んだ。
こちらが、今年の初日の出と富士山。マンションがあるために日の出にはやや時間がかかって、7時3分に最初の光が差して来た。下は初日の出に照らされた元旦の赤富士。
これも恒例の自作お節3種。田作り、紅白なます、栗きんとん。今年は田作りにクルミを入れてみた。
今年の初こけしには鳴子の伊藤松一さんを選んでみた。
大きさは8寸。胴底の書き込みから、昭和35年4月に友の会で入手したものと思われる。千夜一夜(1)の第101夜で松一さんの初期のこけしを取り上げているが、その折、松一さんからの回答では、その当時の松一さんは、プロパンガスの製造・販売の仕事が中心でこけしは殆ど作っていなかったとのこと。従って、本作は友の会からの特注で作ったものと思われる。
101夜のこけし(右)と並べてみた。右は昭和20年代のこけし、初期作の初々しさとともに、丸い頭など松三郎の戦前の作風も引き継いだこけしである。それと比べて本作は、頭が角張り肩の山も大きく胴も太めになっている。描彩も手慣れたものになっており、成長した乙女の麗しさを備えたこけしとなっている。
« 第497夜:健三郎のこけし | トップページ | 第499夜:栄治郎型の仲間入り(木村祐助) »
「遠刈田系」カテゴリの記事
- 第724夜:友の会11月例会(R6)(2024.11.30)
- 第723夜:高橋林平のこけし(2)(2024.11.21)
- 第721夜:佐藤友晴のこけし(2024.11.17)
- 第716夜:友の会9月例会(R6)(2024.09.23)
- 第714夜:虹色の文助こけし(2024.09.19)
「鳴子系」カテゴリの記事
- 第731夜:2025年初入手の古品(宮本永吉)(2025.01.09)
- 第730夜:2025年初入手のこけし(2025.01.08)
- 第729夜:鳴子共通型(2025.01.03)
- 第727夜:昭二永吉型の逸品(2024.12.30)
- 第719夜:伊東東雄の鳴子型(2024.10.25)
「古品」カテゴリの記事
- 第731夜:2025年初入手の古品(宮本永吉)(2025.01.09)
- 第723夜:高橋林平のこけし(2)(2024.11.21)
- 第721夜:佐藤友晴のこけし(2024.11.17)
- 第718夜:大寸の治助こけし(2024.10.07)
- 第715夜:太治郎か…?(祝! 大谷50-50達成!)(2024.09.20)
「ダルマ・木地玩具」カテゴリの記事
- 第728夜:2025年新春!(2025.01.01)
- 第724夜:友の会11月例会(R6)(2024.11.30)
- 第722夜:山形・宮城展(2024.11.19)
- 第713夜:友の会8月例会(R6)(2024.08.26)
- 第707夜:友の会7月例会(R6)(2024.07.29)
「その他」カテゴリの記事
- 第728夜:2025年新春!(2025.01.01)
- 第726夜:正司さん訪問(2024.12.22)
- 第707夜:友の会7月例会(R6)(2024.07.29)
- 第698夜:『福寿物語2』発行(2024.05.05)
- 第677夜:名和コレクション見学会(2024.01.17)
「全て」カテゴリの記事
- 第731夜:2025年初入手の古品(宮本永吉)(2025.01.09)
- 第730夜:2025年初入手のこけし(2025.01.08)
- 第729夜:鳴子共通型(2025.01.03)
- 第728夜:2025年新春!(2025.01.01)
- 第727夜:昭二永吉型の逸品(2024.12.30)
コメント