第523夜:秀顯さんの鳴子古作写し
前回の更新から大分、日が経ってしまった。この間、コロナ対策の「まん延防止等対応措置」の効果は捗々しくなく、東京を始め、大阪、京都、兵庫では「緊急事態宣言」が発せられて、今日から施行が始まった。本来なら、リアルの例会が開かれたはずの東京こけし友の会の例会も中止となり、代わりにオンライン例会が行われた。その中のこけし界ニュースで、大沼秀顯さんの鳴子古作写しの話をしたので、本ブログでも紹介しよう。ここで言う鳴子古作とは、平成23年に宮城県の加美町で発見され、高橋五郎氏により調査が行われた3本の不明こけしのことである。実際の発見では4本あったが、内1本は高橋五郎氏により明治中期の岩蔵旧作と解明された。口絵写真は、鳴子古作の表情である。
この鳴子古作3本は、平成26年に鳴子の多くの工人により、その写し(必ずしも忠実という訳ではない)が作られ、その年の全国こけし祭りの会場に陳列されたので、ご覧になった方も多いと思う。
こちらが、その鳴子古作3本である。大きさは、左から、6寸5分、8寸2分、7寸9分である。
こちらが、岡崎斉一、柿澤是伸、早坂利成工人の古作写しである。
大沼秀顯さんは、この時には写しの作成に加わっておらず、今回改めて出来るだけ忠実にその再現に取り組んだのである。
こちらが、その写し3本(令和3年3月作)である。大きさは原寸通り。
これを元に、新作(左)を作り、それを元に、名古屋こけし会の頒布こけし3本(右3本)が作られたのである。
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