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第577夜:佐久間義雄(二代目虎吉)のこけし

Tora2_s34yoshio_kao 筆者がこけしの収集を始めた昭和40年代後半頃には、二代目虎吉のこけしは入手難になっており、デパート等の展示・即売会では抽選品となっていた。その二代目虎吉のこけしも今では格段に安価になっており容易に入手が可能となっている。そんな二代目虎吉こけしの中でも、義雄名義(署名)のものは依然として高値で入手も容易ではない。製作数が少ないということが大きな要因なのであろう。戦後のこけしは沢山作られたこともあって今ではその多くが安価で容易に入手できるようになったが、一部の定番こけしは相変わらず人気があって高価になっている。義雄名義のこけしもその中の一つという事が出来るだろう。口絵写真は義雄こけしの表情である。

Tora2_s34yoshio_2men

こちらがその義雄名義のこけしである。大きさは7寸。やや大き目の紡錘形の頭に三角胴を付けている。昨夜紹介した初代虎吉のこけしとほぼ同様のこけしと言える。昨夜の虎吉作は昭和34年から35年頃のものであるが、義雄は34年頃から父の指導でこけしの製作を始めており、その頃の作、義雄としては初期のこけしなのであろう。表情は湊屋伝来のアルカイックスマイルではなく、こぼれるような明るい笑顔が若々しく清々しい。

Tora2_s34yoshio_hikaku

昨夜の初代虎吉と並べてみた。こうして並べて見たいがために、初代虎吉を入手し、その翌日に義雄を入手したと言ってもよいだろう。

Tora2_s34yoshio_kao_hikaku

Tora2_s34yoshio_syomei_hikaku

顔の表情と胴底の署名も並べてみた。

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