« 第593夜:喜代治が来た! | トップページ | 第595夜:津軽こけしの源流を求めて(諒祐1) »

第594夜:大内恵津子の一次古型

Etuko_shimobukure_kaoヤフオクを見ていたら、ちょっと気になるこけしに出会った。やや下膨れの顔にクリッとした小振りの目、頬紅が愛らしい。明るい色彩の可愛いこけしが氾濫している昨今のこけし界、しかし本作は単に愛らしいだけではなく、何処かで出会ったような親近感を覚えた。岳温泉の大内恵津子のこけしであった。胴底の書き込みから平成16年の作のようだ。今夜はこのこけしを眺めてみよう。口絵写真は表情である。

Etuko_shimobukure_2men

こちらがそのこけしである。大きさは5寸。恵津子は大内慎二の奥さん。慎二について木地修業をし、昭和59年頃からこけしを作っている。平成20年代に入ってからは、慎二ともどもこけし作りから遠ざかっているようだ。Kokeshi wikiには、一次戦前作の復元作として平成15年のこけしが載っており、本作はその延長線上にあるこけしと思われる。胴は上半分は下部が広がる形、胴中でカーブが変り、そこから下は下部がやや窄まる感じになっている。

Etuko_shimobukure_hikaku

恵津子の復元の元になったと思われる時期の一次のこけし(真ん中:昭和16年頃)と並べてみた。一次の作は縦長の頭に蛇の目、前髪、鬢は小さく、面描は中央に集中して湾曲の大きな眉・目は鋭い。カセは無く簡素な表情である。胴は三角胴に近く、赤と緑のロクロ線は返しロクロになっている。右に慎二の小寸(2寸9分)を置いてみた。下膨れで左2本と同型の作と思われるが、作り付けで小寸らしい玩具っぽさが何とも言えない魅力となっている。今朝吉ー一次ー慎二そして恵津子と引き継がれてきた岳のこけしが断絶状態なのが残念である。

 

« 第593夜:喜代治が来た! | トップページ | 第595夜:津軽こけしの源流を求めて(諒祐1) »

土湯系」カテゴリの記事

写し」カテゴリの記事

全て」カテゴリの記事

コメント

岳温泉にもこけしがあったんですね。二本松。東北担当時に何度か泊まりました。懐かしくなりました。

NT様
お久しぶりです。
岳のこけしは素朴で良いこけしでした…
こけしの産地も大分減ってしまいましたね。
寂しい限りです。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 第593夜:喜代治が来た! | トップページ | 第595夜:津軽こけしの源流を求めて(諒祐1) »

最近のトラックバック

2024年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ