第599夜:福寿の新型えじこ
今年も残り一週間を切り、2023年が間近に迫ってきた。こけし手帖12月号(743号)に「福寿のこけし」を掲載したところ、福寿好きのM氏より、福寿の珍しいこけしを見せて頂いた。福寿作品は新型も含めて目ぼしい物は集めている筆者にとっても初見のものであり、この機会に本ブログで紹介させて頂くことにした。口絵写真がそのえじこである。
こちらがそのえじこである。高さ、径とも8.5cmの大きさである。全体的に黒く古色が付いているが、彩色は墨(の濃淡)のみでそれ以外の色は口の点状の赤一点しか使われていない。頭部と胴部が分かれた容器型のえじこで、胴は中央に1cm幅の帯をつくり、その上下にはウテラカシを配している。これは福寿のえじこにはよく見られる典型的な様式である。但し、通常は帯の部分に花や模様を描くのであるが、本作では鉋で削って波状の模様にしている。
この波状の模様であるが、福寿の通常のえじこでも使われている。左は昭和51年のえじこであるが、肩の部分に同じ波状の模様を緑色で描いている。肩掛けや涎掛けを連想させるが本当は何の模様なのだろうか…。
さて、このえじこは伝統的な特徴は乏しく、福寿の新型こけしの範疇に入るものだろう。同趣の新型こけしと並べてみた。右2点は「雪」シリーズとして作られた新型こけしで昭和30年代後半のものである。色調といい雰囲気といい、全く違和感を感じない。このえじこも「雪」シリーズの一品なのであろう。
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いつも楽しい情報、ありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
よいお年を。
投稿: NT | 2022年12月29日 (木) 11時38分
NT様
今年一年間、ありがとうございました。
来年も、よろしくお願いいたします。
投稿: 国恵 | 2022年12月29日 (木) 18時23分