こけし千夜一夜物語Ⅱ

こちらがそのこけしである。大きさは１寸。その特徴的な胴模様から、「愛蔵こけし図譜」に掲載された３本のこけしのうち大こけしの復元作（武井型と呼ばれる）であることが分かる。この武井型は荒川さんの得意とするところで評価も高く、何回も作られている。大きさも種々作られているが、流石にこの大きさのものは初めて見た。目の周りを赤く塗った吊り目の表情も良く再現されているが、小鼻の付いた大きな鼻は単純な丸鼻になっている。

原寸の武井型（左：１尺）と並べてみた。本作が如何に小さなこけしであるかが分かった貰えるかと思う。