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第650夜:初期庫治(3)

Kuraji_syoki5_kao 当初は「好きなものは何でも…」といった感じで闇雲に始めたコレクションも、日が経ち数が増えてくると何らかの目標を決めて集めることになる。一概に「こけしのコレクション」と言っても更に細分化された目標をたてることになる。例えば「初期作」という目標をたてたとしよう。これは本の蒐集における「初版本」に該当するものであろう。この「初期作」であるが、本と違って一本一本手作りされるこけしでは全く同じものはあり得ず、1本入手したからそれで終了ということにはならない。まして、初期作の期間がある程度長い場合には、その間に作風の変化も考えられ尚更である。すなわち、目標の中身を向上させるという作業も必要になってくるのである。今夜は「初期庫治」について考えてみよう。

「初期庫治」のこけしについては、千夜一夜(Ⅰ)の第599夜と754夜で紹介しており、特に754夜ではその変化についても考察している。本年7月に入手した作と、まだ紹介していない別の作も含めて検討してみたいと思う。

Kuraji_syoki5_2men

こちらが7月に入手した庫治こけしである。大きさは5寸。胴底に「初期庫治 初作」と鉛筆での書き込みがある。あどけない表情、手慣れていない胴模様など、いかにも初期庫治を思わせるこけしである。5寸という大きさも玩具っぽい雰囲気によく合っている。

Kuraji_syoki5_hikaku

手持ちの「初期庫治」と並べてみた。左から、本作、754夜で紹介した6寸、8寸(ガラ入り)である。真ん中の6寸には「40.2.10」の書き込み、右8寸には「S41-42」の書き込みがある。いずれも「初期庫治」の時期のものである。

Kuraji_syoki5_atama_hikaku

そこで、「初期庫治」の製作時期の指標といわれる頭頂部の手絡を見てみよう。Aが一番古く、B、C、Dと順に新しくなるという。左作はAで右作はD、真ん中は写真では見難いがBである。このことから左作(本作)が最も初期のものであることが分かり「初作」なのかも知れない。

 

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