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第671夜:笹森さんの帽子こけし

Sasamori_tabe_hat_kao 元日の午後4時10分、北陸の能登半島を中心に震度7の大地震が起こった。それによる津波も発生し、TVはその報道番組一色になった。一夜が明けて地震による被害は石川県だけで48人の死者が出たと報じられている。被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げる。大変な災害からの出発となった令和6年、平穏な一年となることを祈らずにはいられない。さて、今夜は昨年入手した笹森さんの珍しいこけしを紹介しよう。

 

 

昨年の話になるが、友の会の11月例会で珍しいこけしを入手した。当日は籤運が悪く、頒布こけしを入手する順番は最後の10巡になってしまった。当然のように目ぼしいこけしは既に無くなっていた。しかし、最終順の人にはジャンケンで勝ち残ると抽選こけしを一番に選べるというチャンスがあった。何とそこに残ったのである。抽選一番の人が何を選ぶかは皆の注目の的。予め決めていた訳ではないが、帽子を被った珍しいこけしを選んだ。

Sasamori_tabe_hat_2men

こちらがそのこけしである。大きさは8寸。笹森淳一さんのこけしで、胴底には「多兵衛型 平成12年1月」の署名がある。首はゆるい嵌め込みでクラクラと動く。写実的な耳が描かれ、その横に淡い頬紅もある。クリクリした目が何とも愛らしいこけしである。筆者は笹森さんの多兵衛型は知らなかったので、弘前のA氏に聞いてみた。その返答を記しておこう。

『多兵衛の帽子こけしは木村弦蔵コレクションに1本あり、それをもとに作ったもので、笹森さんの多兵衛帽子のこけしは、えじこを含めて7本ある。平成10年初挽きのものが古く、あとのものは平成12年1月のもので、材質は朴の木だと思う。24cm、18cm、15cm、12cm、9cm、それにえじこである。笹森さんが多兵衛の帽子こけしを作ったのはこの時だけだと思う。』

その後、笹森さんに電話をする機会があり、多兵衛型について尋ねると、その時以外は作っておらず、これからも作らないということであった。残念ながら、笹森さんの多兵衛型は中古品の中から探すしかないようである。

 

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コメント

少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年も色々な話を期待していますので、よろしくお願いします。

益子 高 様
明けましておめでとうございます!
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
本年も、よろしくお願いいたします。

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