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第694夜:元村コレクション(藤井梅吉)

Moto_umekiti_kao 今回出品されていた元村コレクションの中に、南部系の藤井梅吉のこけしが1本入っていた。梅吉のこけしは酒井利治氏旧蔵のものを1本持っていたが、今回の出品作は保存状態が良く緑の色が鮮明に残っていたので手を出してしまった。既所蔵のものと同じ大きさであるので、並べて見比べてみることにした次第である。

藤井梅吉に関しては第901夜で紹介しているので、そちらを参照願いたい。

Moto_umekiti_2men

こちらが今回のこけしである。大きさは9寸3分。首は嵌め込みであるが、しっかり嵌め込んでありクラクラとは動かない。胴底には「元」の筆書きのほかに、鉛筆で「故 藤井梅吉」「鉛温泉 20/Ⅸ’33」と書かれており、昭和8年9月20日の入手と思われるが、梅吉が無くなったのは昭和11年3月なので、鉛筆書きはそれ以降のものとなる。

Moto_umekiti_hikaku

既所蔵の梅吉(左、第901夜紹介)と並べてみた。本作は昭和8年、左作は同9年頃と思われる。大きさはほぼ同じであるが、本作の方が全体的にやや太目である。黒の蛇の目に赤の手絡、胴模様は5段の重ね菊の下に4つ花が描かれている。左作は飴色に古色が付き、緑の色もかなり退色していて、いかにも古品と言う風格を感じるが、本作を見てしまうと、やはり製作当時の鮮やかな色彩が確認でき、より素晴らしさを感じてしまう。

Moto_umekiti_kao_hikaku

表情を比べてみよう。鬢は本作の方がやや細く長い。また左作では、二側目の下瞼が下に膨らんだ形となっていてアクセントもあって目力が強くなっている。一方、本作では下瞼はほぼ水平で、上瞼にアクセントは見られるが素直な表情となっている。

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