第709夜:良輔の吉弥写し
毎日うだるような暑さが続き、昼間の外出は極力避けているが、パリ五輪の深夜TV放送による睡眠不足も重なって体調維持が気にかかる。ここのところヤフオクには遠刈田系の良いこけしが出ている。筆者は遠刈田系はあまり力を入れて来なかったが、定評のある良品には食指が動いてしまう。吉弥繋がりで、今夜は先日入手した斎藤良輔のこけしを紹介する。口写真はその表情である。
遠刈田系吉郎平系列の中心工人である佐藤吉弥のこけしは、次男の哲郎と長女八重子の夫である斎藤良輔に引き継がれた。斎藤良輔は大正14年6月12日、会津若松氏市の生まれ。昭和27年に八重子と結婚して遠刈田に移り、木地修業を始めた。当初は新型こけしの木地下を挽いていたが、昭和33年より吉弥について伝統こけしの描彩を始めた。以後、吉弥のこけしを種々復元している。
こちら(左)が今回のこけしである。大きさは8寸。64才との署名がある。ヤフオクの出品写真で見た感じより、胴も太目でどっしりとしている。このこけしの「原」は「鴻8号」に掲載されている吉弥のこけし(大・小2本)で昭和14年作のようである(右)。「原」こけしは眉・目の描彩にアクセントが見られ、渋く剛直な感じがする。この良輔の写しは眉・目の描彩も流れるような描線で整って描かれ若々しい感じを受ける。肩の張りは「原」よりも強く古風な雰囲気を受ける。胴下部の白木地部が大きい点も良く写している。なお、この鴻8号の写しは哲郎も作っており、kokeshi wikiに掲載されている。
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