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第732夜:2025年初入手の古品(佐藤松之進)

Matunoshin_s8_kao 年が明けて20日余り、米国ではトランプ大統領が就任し、その影響に全世界が戦々恐々としている。一方の日本では芸能界で今日、激震が走った。元SMAPの国民的アイドルと言われ、多くの冠番組を持っていた中居正弘さんが突然引退を表明したのである。関係したとみられるテレビ局の今後の対応が注目されている。さて、今夜は前回の宮本永吉と一緒に入手した佐藤松之進のこけしである。松之進と言えば、佐藤直助と並び称される遠刈田系の巨頭、しかしこれまで縁が無く、初入手となった。そのこけしを紹介しよう。

松之進は明治8年5月20日の生まれ。佐藤友治の長男である。尋常小学校卒業後、父友治に就いて木地修業(二人挽き)。明治24年17歳の時に従兄弟の吉五郎に弟子入りし、18歳の頃からはこけしも作り始めた。明治30年、自宅で独立開業し、こけしも沢山作った。明治42年、一時蔵王高湯で岡崎長次郎の職人をしたが、同年、小室万四郎の専属職人となり、こけしや玩具を専門に作った。大正6年、7年と七ヶ宿稲子で木地講習会の教師を務め、多くの弟子を養成した。大正から昭和とこけし作りに務め、作品数も多い。昭和17年3月15日に逝去。68歳。

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こちらが今回のこけし。大きさは7寸。「昭和8年」の貼り紙がある。大正期から昭和の初め頃までは角張った頭であったが、昭和6年頃からは頭が丸くなっており、木地は息子(好秋、友晴)と思われる。8年頃になると「面描にややくせがでてきており、眉や眼の線にふしが現れるようになる。」と<木の花(第拾参号)>で箕輪新一氏が解説され、昭和一桁の作には優品が多いと書かれている。本作では頭は丸いがやや縦長であり、眉・目のアクセントはそれほど明確ではない。胴模様の散らし梅は、この時期ではあまり見かけない。

 

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