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第738夜:友の会2月例会(R7)

2502reikai_roshizo_hengao 昨日開催された2月例会の報告である。寒さの厳しい日であったが、遠方の方を含め約40名の方々が参集された。今月はリモートで参加される工人は無く、オンラインでの例会中継もお休みとなった。おみやげこけしは鳴子の岡崎靖男さん(4種類)。新品頒布こけしは4工人。抽選のこけしは無かったが、入札を含めた中古こけしの良品が並んだ。第二部の持ち寄り鑑賞会は岩本芳蔵がテーマで、戦後の活動を示す作品の数々に楽しい一時を過ごした。口絵写真は、芳蔵珍品の顔である。

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こちらが、靖男さんのおみやげこけし4種。右から、靖男型、島型、才吉型、創作型である。

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こちらが、新品頒布こけし。左から、大沼美咲2種、佐藤康広2種、鎌田美奈枝、高橋一成(本人型、政治型)

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こちらが、入札こけし。後列左から、高橋忠蔵、作田栄利、佐藤文吉、磯川盛雄。中列左から、小林善作、奥瀬陽子、河村清太郎、斎藤源七、阿部木の実。前列左から、井上はるみ、小椋泰一郎、盛美津雄、小椋捨治郎、奥瀬鉄則。他に、戦前鳴子時代(昭和10年頃)の高橋盛2尺が出品されていた。大物のため重量を減らすためか胴は2つに分かれて刳り貫いてあり、頭も外れるようになっている。看板にどうかとの説明もあった。「高勘」好きの筆者もあと10年若ければ欲しいような逸品であった。

 

続いて、例会第二部の「みんなで持ち寄り鑑賞会」には20名近くの方々が集まった。戦後作ということで、参考の戦前作1本以外は、戦後の代表作が並んだ。

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こちらが持ち寄られた芳蔵こけしの全体像。

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こちらは、戦後直ぐから昭和30年頃までに作られた本人型各種(右端1本は戦前作)。芳蔵の戦後作というと昭和30年以降に作られた善吉型が定評があるが、善吉の指示で作ることになった本人型も善吉型とは別種の趣を持っており、今になって改めて見てみると現代の風潮にはむしろ合っているようにも思われた。

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30年以降に作られた善吉型、大きいものは少なかったが、小寸物には良品が集まった。

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こちらは正に珍品。こけしの表面と裏面の両方に違った顔が描かれている。特に裏面(左)の表情は何とも滑稽で善吉からの血筋を感じさせる。こういった物が見られるのも、持ち寄り鑑賞会の楽しみであり貴重な機会となっている。

なお、今回の芳蔵は戦後作ということで戦前作との繋がりが明確ではなく、やはり戦前作も見たいという声が多かった。この鑑賞会は当初から「戦後作」となっているが、今後は戦前作が残っている工人については戦前作も鑑賞の対象にしようということになった。なお、次回(3月例会)は、戦前作がある「小掠久太郎」が対象工人となっている。

 

 

 

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