第746夜:日中線跡の枝垂れ桜と春二こけし
昨日(20日)は日帰り新幹線ツアーで、福島県喜多方市の日中線跡地に植えられている枝垂れ桜と大内宿を見に行って来た。事前の天気予報では当日は雨が降るような状況で、期待の枝垂れ桜もようやく開花したところで期待度はあまり高くなかった。更には山の手線・京浜東北線の運休も重なって交通の混乱も危惧されていた。朝5時起きで早めに出発点の東京駅に向かった。口絵写真は、日中線を走っていたSLの展示品である。
東京駅から、東北新幹線「なすの」で新白河下車。そこからバスに乗り換えて会津若松に向かった。ツアー参加者は39名。途中の那須高原には未だ雪が残っていた。曇り空の中、鶴ヶ城近くの食堂で昼食。時間の関係でお城までは行けなかったが、お堀の桜並木はソメイヨシノが満開となっていた。
こちらがお堀の桜。食事もそこそこに喜多方の日中線跡地に向かう。途中の桜は殆どが満開で、期待が高まる。1時間程で到着。ここの枝垂れ桜並木は3kmの道沿いに1000本余りの桜が咲き乱れ、その壮大なスケールで知られている。交通の混雑もあって見学時間が80分から60分に短縮され、とても全部は見切れず「桜のトンネル」と「SL広場」の二か所を往復することにした。
こちらが「桜のトンネル」。道の両側から垂れ下がった桜が上を覆い、まるでトンネルのようになっているので、この名前が付いたようだ。この2日程の高温で一気に満開になったようで、その壮観さに感激。写真を撮りながらトンネルを歩く。総計3キロの道は先に続いているが、時間の関係で折り返し、SL広場に向かう。
こちらがSL広場に展示されているSLのC11。日中線は昭和51年に廃線となったが、本州では最後までSLが走っていたことで有名。筆者も昭和40年代末にSLに乗車している。
その他、見どころ満載の様子をご覧いただこう。
ついで、当時(江戸時代)の宿場が見事に再現されている「大内宿」に向かう。ちょっと上った見晴らし台から眺める全景はミニチュアのようで素晴らしかった。
ところで、日中線と言えば昭和のこけしコレクターには知られた路線であったと思われる。喜多方からの終点が熱塩だったからである。熱塩と言えば、佐藤春二がこけしを作っていた熱塩温泉の玄関口、しかし、乗客は学生が中心で観光客は少なかったようだ。そのため、走る列車は朝1本、夕方2本の3本だけであった。そんな中、筆者が訪れたのは昭和48年。サイクリング部の合宿の出発点が会津若松だったので、1日早く会津に向かい熱塩温泉を目指したのである。しかし夕方のSL列車が熱塩に着く頃には日はすっかり沈んでしまい、熱塩温泉行は断念して会津若松に戻ってきたという苦い思い出がある。こけしの収集を初めて間もない頃であった。結局、熱塩温泉には一度も行かないまま現在に至る。
こちらが、その後集まった春二のこけし各種である。
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