第787夜:ヤフオク初こけし(高橋盛)
新年1月もあっという間に過ぎてしまった。ヤフオクの出品は早々から活発で、気になる古品も何点か手に入ったので、順次紹介していこう。今夜は高橋盛のこけしである。同時期に最初期の佐藤重之助6寸(s36.1.9)が出ていたが、流石に目ざといコレクターが殺到し、6桁を超える高値で落札された。その一方で米浪旧蔵の高橋盛(戦前鳴子時代)は安価なまま終盤を迎えていた。「高勘」ラブの国恵志堂としては見過ごすことは出来ず、ヤフオクの初こけしとして入手した。口絵写真はその表情である。
こちらがそのこけしである。大きさは1尺。胴中ほどから裾にかけてやや膨らみを持った鳴子系にしては特徴的な形態である。肩は角張っており、頭も頭頂部が平らな蕪形で、木形子洞頒布(昭和7年)を思わせるが、10年以降の作であろう。
同型の盛こけし(左)と並べてみた。左作は頭が丸いが、胴の形態や胴模様はほぼ同じであり製作時期は近いと思われる。
両者の表情を比べてみた。左作は目の位置がやや低くなっているが、面描の筆致鋭く、表情の張りは素晴らしい。昭和9年頃の作でピーク期と言ってよいだろう。これと比べると本作は面描の筆致が弱くなっているのが分かる。ピーク期の後の落ち着いた時期(昭和11~12年頃)のもので、秋田に行く直前のものと思われる。
胴底の様子を比べてみた。
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