第800夜:阿部正義のダルマ入れ子
ひと月半ほど前、ヤフオクに阿部正義工人の大きなダルマの中に沢山の小物玩具が入った「ダルマ入れ子」が出品されていた。正義さんのこの手の細工物としては「打ち出の小槌」が知られており、筆者も所蔵している(第220夜参照)。しかし、このようなダルマ入れ子は見たことが無く注目していた。結局見送ってしまったが、玩友のS氏が入手されたので、お借りして紹介したい。口絵写真はそのダルマの顔である。
こちらがダルマ入れ子の全体像である。容器(入れ物)になっている大ダルマと中には各種の小物が入っている。
容器の大ダルマは高さ、径とも4寸で、頭頂部は独楽を回すための台になっており、独楽を回すことができる。そして胴中央部で上下に分かれるようになっており、中には色々な小物玩具がぎっしりと詰まっている。大きなものから見ていこう。
左から、籠エジコ。中の子はクルクル回るようになっており、エジコに蔓の取っ手が付いているのは珍しい。次は回す心棒がこけしになっているエジコ独楽。これは回すのが難しい。次はこけし瓢箪。瓢箪の中は刳り貫いてあり、豆こけしと豆ダルマ、独楽が入っている。瓢箪の蓋にもこけしの顔が描かれている。次は砲弾型の玩具(名称不明)でこけしの取っ手が付いている。大きい方は中が刳り貫いてあり、豆こけし、豆ダルマ、豆独楽が入っている。小さい方は取っ手がこけしでは無く、中も刳り貫いていない。
その他には、5cm程の小こけしが2点 、赤ダルマ1個、 壺1個 、
ロクロ線が綺麗な独楽が大小2個と無彩の独楽が1個、それに極小こけし、ダルマ、独楽が中に入ったガラス瓶が3個である。
こけし瓢箪(左)と砲弾(右)の中の小物。瓢箪の中の小物は赤豆ダルマ3個、豆こけし1本、豆独楽3個。砲弾の中の小物は赤豆ダルマ2個、豆エジコ1個、豆瓢箪2個、豆独楽6個。
こちらがガラス瓶と中の小物である。左のガラス瓶には豆こけし1本、赤ダルマ3個、独楽2個。右のガラス瓶には豆こけし4本、赤ダルマ2個、白ダルマ2個。また褐色の細いガラス瓶には赤ダルマ3個、白ダルマ3個、こけし3本が入っている。いずれもミリ単位の極小品であり、正に超絶技巧の賜物と云ってよいだろう。
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