東京のコロナ感染者が800人を超え、益々増加の傾向を示す中、空からは一気に大量の雪が落ちてきて、関越道では1000台を超える車が雪の中に閉じ込められてしまった。正月まで残り2週間を切ったが、厳しい状況が続く中で年越しを迎えそうである。さて、昨夜に続いて精助こけしの紹介である。こちらは半年ほど前に入手した小寸のペッケ型である。精助のペッケについては第118夜で昭和14年作を紹介しており今夜のペッケで2本目となるが、前回作と比較しながら紹介しようと思う。口絵写真はその表情である。
師走も中日を過ぎ、お正月まであと2週間余りとなったが、コロナ感染は依然増加傾向を続け、年末年始2週間のGotoトラベルも一時中止が決まった。今年1年のこけし界を振り返えると、やはりコロナ禍に振り回された1年であったと言えるだろう。こけしのイベントは若い愛好家を中心に多くの人が集まって「密」を作る場となることが避けられず、主要なイベントは軒並み中止となってしまった。友の会の例会も3月から12月まで中止が続いており、10月からは「オンライン例会」が開かれている。来年1月の新年例会は開催の方向で、色々な対策を検討しているが、どうなるであろうか…。さて、弥治郎系の髙橋精助のこけしは、その辛口の佇まいが気に入っており、入手の機会を伺っていた。しかし精助のこけしは昭和14~16年の復活時のこけしが小寸のペッケを中心に少知られているだけで、市場に出てくることもあまり無い。その精助の大寸こけしが先週ヤフオクに出品され、日曜日に締め切りを迎えた。程よく古色が付いているが退色は見られず状態の良いこけしであったが、最低価が高かったためか応札者が現れず、無競争で入手することが出来た。今夜はそのこけしを紹介しよう。口絵写真は、その精助こけしの表情である。
先月の20日から続けていた本ブログの毎日更新は一昨日に13日間で止まってしまった。緊急事態宣言が今月末まで延長されるとの話で息切れをしてしまったのである。今日からまた改めて更新を始めるが毎日とはならないのでご了承を…。さて、国恵は入れ子こけしなどの細工物も好きでありコレクションアイテムの一つとして関心を持っている。佐藤春二はドテラの着物を着た子持ち(入れ子)のこけしを種々作っており、第926夜でその一つを紹介した。今夜は、そんな春二の子持ちこけしの内、太胴のものを紹介しようと思う。口絵写真は、中に入っている可愛い子こけしである。
昨夜との関連から、やはり早逝してしまった新山茂のこけしを取り上げたい。こけしの世界で珍品・稀品と言われるこけしがある。種々の理由で製作数が少なかったもので、多くは戦前のものである。国恵はこけしを満遍なく集めている訳ではないので、それらのものがどうしても欲しいという訳ではないが、程々の価格で入手できるのであれば手元で見てみたい気はある。弥治郎系の新山茂のこけしもそんな1本であった。茂は久治の次男で大正9年の生まれである。尋常高等小学校を卒業の昭和10年から父久治について木地修業をし、昭和14年までこけしや玩具類を作ったという。昭和15年に軍隊に入り、19年10月30日に戦死した。従って、茂のこけしは昭和10年から14年頃までのものしか無く、残るこけしは少ない。口絵写真は茂こけしの表情である。
新型コロナウィルスの影響で、こけしに関する行事も全く無くなってしまった。家に籠って自粛している老人コレクターにとってはヤフオクの出品こけしを眺め、時折参戦するのが唯一の楽しみになっている。今夜は、先週纏めて入手したこけしの中に入っていた佐藤伝喜のこけしを紹介しよう。伝喜のこけし(戦後)と言えば、昭和33年の作が有名で、中でも6月の復活作が評価も高い。国恵も好きなこけしの一つで、本ブログでも94夜と369夜で紹介している。伝喜の33年のこけしは、6月のほか、7月、11月、12月にも頒布しているようだ。今夜のこけしは胴底の署名から7月のもの。6月作との違いを見て頂ければと思う。口絵写真は、7月作の表情である。
横浜沖に停泊中の超大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から、新型コロナウィルスに感染した乗客が10名見つかり、感染の広がりが懸念されている。さて、最近ヤフオクにはこけしが纏めて出品されることも多く、中に欲しいこけしがあると一括して入手することになる。そうしたこけしの中に思いもかけず面白いこけしが見つかったりすると、何か得をしたよう気持ちになる。第403夜で紹介した小林清さんの源三郎型もそんな1本であった。先日、暫く前に纏めて入手したこけしを整理していて、保存の良い蔦文男のこけしが目に入った。暫く眺めていると同じようなこけしがあったような気がして来た。それは1年程前に入手した蔦作蔵のこけし(第338夜で紹介)であった。今回はその文男のこけしを紹介する。口絵写真はその表情である。
26日(日)には東京こけし友の会の令和2年新年例会が開催された。雪も有りかという事前の天気予報も良い方に変わり、72名の会員が参加された。新年恒例の招待工人には桜井尚道、松田大弘という鳴子の将来を担うであろうフレッシュ・コンビに来て頂いた。おみやげこけしは土湯系の陳野原幸紀さんと弥治郎の新山吉紀さん。新品頒布こけしには、お目当ての阿部進矢さんの木地玩具を含む各種作品を始め、招待工人の作品も含めて11工人の力作が並んだ。中古こけしの頒布は無かったが、入札こけしには戦前作を含む15点の作品があった。また、例会皆勤出席者(15名)には高田稔雄工人の記念こけしが贈呈された。例会終了後の「招待工人を囲む懇親会」には約30名の方々が集まり、2工人を囲んで大いに盛り上がった。口絵写真は筆者が受け取ったおみやげこけし。正月のおみやげこけしは4寸なのだが、吉紀さんのは3.5寸であったため、独楽(名前入り)を付けて貰ったそうだ。
27日から昨28日まで、北陸・加賀温泉郷のやまなか温泉に行ってきた。一番のお目当ては今月7日から解禁になったずわい蟹を食すること。次いで石川県の紅葉の名所「鶴仙渓」で散策すること。蟹と紅葉の両方を楽しめるのは11月中旬から下旬の極く短い期間しかないのである。更に、福井県の永平寺まで足を延ばしてきた。国恵志堂の旅ということで、先日入手した豆こけしをお供に持参した。そしてこの旅では新たな発見もあった。やまなか温泉にある東山神社の御祭神が何と惟髙親王であったのである。やまなか温泉は山中塗という漆器でも有名であり、木地挽きという共通点もあった訳だ。口絵写真は、宿の前の紅葉した枝の上で出迎えてくれた白鷺である。
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