鳴子系

第176夜:最近入手の古品(高橋盛)

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今年は開花後、気温の低い日が多いせいか、ここ横浜でも未だ花見が出来るくらいに桜が咲いている。さて、古品の5回目の今夜は高橋盛のこけしである。「高勘」のこけしは国恵志堂が最も力を入れているもので、大正期のものから最近のものまで地道に集めているが、昭和初期の状態の良いものがなかなか見つからない。そんな中で出会ったのがこの盛。「愛玩鼓楽」のNo.769の現品で昭和7年「橘」頒布のものである。保存がとても良いという訳ではない(胴裏にはヒビが入っている)が、程良い大きさと、この時期の特徴である平頭が明確なので入手した次第。口絵写真は、その表情である。

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第175夜:最近入手の古品(大沼竹雄)&花見2

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今年の花見は3日に靖国神社に行ったのだが、隣の千鳥ヶ淵は見頃ではなかったので、昨7日(金)に再び訪れてみた。昼時点では未だ小雨も降っている中、ほぼ満開の千鳥ヶ淵の桜を楽しんだ。今年は1本の木でも咲く時期に差があり、木全体が満開になるモクモク感は少なかった。午後になり天気も回復したので、六義園にも行ってみた。こちらは大きな枝垂桜の名所であるが、それは既に散って葉桜になりかけていたのが残念だった。来年に期待しよう。
さて、今夜の古品は大沼竹雄のこけし。昭和10年前後の鳴子では、松田初見と共に盛んに売り出していたと言われているが、そのこけしは驚くほど出て来ない。国恵志堂も大寸を1本持っているに過ぎない。今回は保存の良い竹雄だったので迷わず入手した。今夜はそのこけしを紹介しよう。口絵写真は、その表情である。

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第174夜:最近入手の古品(高橋直次)

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古品シリーズ第3回目の今夜は鳴子の高橋直次のこけしである。老舗「高亀」の高橋武蔵の3男である直次は昭和19年5月30日に24歳で没しているため、その残るこけしは多くはなく特に状態の良いものにはなかなか巡り合わない。国恵志堂も小寸のたちこが1本あるだけであったが、今回出会った直次は非常に保存の良いものであり入手した。口絵写真は、その表情である。

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第170夜:盛の入れ子こけし(戦後)

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1本のこけし(親)の中に、子、孫など幾つかのこけしを入れたものを入れ子こけしと言い、国恵志堂の収集アイテムの1つになっている。ところで、その入れ子こけし、よく考えてみると戦前の作はあまり見かけない。遠刈田系では、こけしではないが、達磨や七福神、そして弁慶など入れ子の技術を使った木地玩具は戦前からかなり作られている。一方、胴が太く、入れ子には適した形態の鳴子系では、こけしはもちろん、達磨や七福神も入れ子のものは記憶にない。これは一体、どういうことなのであろうか。そんな戦前の鳴子の木地製品の中で、入れ子が確認できるのは唯一、高橋盛の秋田時代の入れ子こけしである。これについては、千夜一夜(1)の第134夜で紹介した。それは、盛が鳴子を離れて秋田に移り、周囲の影響を受けずに自由に木地製品を作れる環境にあったことが大きいと考えている。ところで、3月の友の会例会に出掛けてみると、入札品に盛の黒いこけしが出ていた。相当保存状態が悪いこけしであったが、その表情から戦後20年代のこけしと思われた。問題は、それが入れ子のこけしであったことである。しかも、親から玄孫まで5本の入れ子であった。今夜は、その入れ子のこけしを紹介しよう。口絵写真は子こけしの表情である。

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第169夜:友の会3月例会(H29)

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昨26日(日)は東京こけし友の会の3月例会があった。東京では桜の開花宣言が出たものの冬のような寒い日が続き、お花見も延びそうな模様。当日は朝から雨も降って外出し難い状況もあってか、参加者は59名に留まった。おみやげこけしは大井沢の志田菊宏さん。会は、こけし界ニュースで始まり、ギャラリーは中の沢の荒川洋一のこけし、新品・中古こけしの頒布、入札・抽選こけしの頒布で盛り上がって第一部は終了。第二部は海外宣伝用に作られた英語によるこけしの紹介ビデオで、中には会員のお宅拝見の映像も含まれていた。最後はこけしと大エジコ、こけしポスターのジャンケン配布で散会となった。口絵写真は筆者に配布された菊宏こけし(アーモンドアイ)。

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第168夜:柿澤是伸実演販売会

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今日(23日)から、そごう千葉店で「第25回宮城県の物産と観光展」が開催され、今年も鳴子の柿澤是伸さんが実演にやってきた。毎回、こけしの出展は是伸さんだけであり、是伸個展のようなイベントになっている。千葉そごう6階の会場は昨年と同じ場所であり、かなり広いスペースであるが、初日の夕刻の段階では既に多くの作品が売れており、展示台には隙間ができていた。開場と同時に多くの愛好者が訪れ、2時間ほどで大分無くなってしまったとのことである。会期は29日までの1週間であり、是伸さんは木地も沢山持ってきているので、今後会場で実演を兼ねて作品を作り補充していくとのことであった。口絵写真は、5月人形2種である。

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第167夜:名古屋こけし会と秀顕展

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去る12日(日)、名古屋に行って来た。11日、12日と東急ハンズ名古屋店で「東北伝統こけしの集い」というこけし展があり、大沼秀顕さんが実演に来ることになっており、また12日は名古屋こけし会の例会日に当たっていることが分かった。名古屋こけし会には10年以上も前から会員になっているものの未だ例会に出たことが無く、ようやく実現する運びとなった。名古屋までは新横浜から東海道新幹線「のぞみ」で1時間40分余り。会場の「名古屋市短歌会館」へは名古屋駅から地下鉄東山線で一駅の「伏見」で下車。地上に出ると道路はお祭り騒ぎ。何と「名古屋マラソン」の真っ最中であった。5分程歩いて12時半過ぎに会場に着いた。短歌会館2階の会場は未だ閉まっており、開場の13時に会員の皆さんが集まって来られた。例会は13時から2時間半程であったが、マラソン大会の影響で頒布こけしの到着が1時間半程遅れるなどのハプニングもあった。閉会後、参加者の多くは東急ハンズでのこけし展に足を運び、秀顕さんを囲んで暫しのティータイムを楽しんだ。口絵写真は自分のこけしを真剣に見つめる秀顕さん。

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第166夜:福寿の鯨目こけし

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本ブログ第10夜の中で触れた「福寿の鯨目こけし」が国恵志堂にやってきた。所蔵者のK氏が先日ヤフオクに出品してくれたのをゲットすることが出来たのである。かなり以前に書肆ひやねで見せて貰って以来の再会である。また、1月下旬にやはりヤフオクで入手した滝島茂のこけしは鯨目ではないが、本項のこけしと関連がありそうなので、その辺りも含めて観賞してみたいと思う。口絵写真は福寿鯨目こけしの表情である。

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第164夜:秋山家の小寸2本

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ヤフオクに鳴子の秋山家の小寸こけしが2本出ていた。戦前の秋山慶一郎と耕作と思われるこけしで、いずれも面白い出来だったので入手した。秋山耕作は明治14年の生まれで、忠、慶一郎は弟にあたる。秋山一家は明治31年に鳴子に移り、それから木地業に従事するようになった。耕作のこけしは昭和14年から3年間に妻とらよとの合作で作られたものが知られている。慶一郎はその頃は既に鶴岡に移っていたが、この2本のこけしが一緒に出て来たことから、慶一郎のこけしは鳴子の秋山商店でも売られたのかも知れない。口絵写真は慶一郎こけしの表情である。

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第162夜:正吾のこけし細工物(2)

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さて、正吾さんはいつからこのような細工物を作り始めたのだろうか。正吾さんが修業した「高亀」は厳格な木地屋であり、武蔵や武男の作品を眺めても入れ子のような細工物は見当たらない。もちろん、臼と杵や甕と柄杓、野菜籠のような木地玩具類は「高亀」の製品として作られていた。正吾さんもそのような木地玩具と伝来のこけしを作っていた。同年代の福寿や昭二が新型(創作)こけしに熱中したり、昭和30年代からは古品の復元が盛んになっても、正吾さんはひたすら武蔵の戦後作を引き継いだ作を作り続け、それは昭和42年頃にピークに達する。しかし、その後は第二次こけしブームの中で壁に突き当り、低調な作に陥ってしまう。そこから復活するのは、昭和55年に「備後屋」で開催された「こけし古作と写し展」に出品した武蔵古作の復元作であった。これを契機に正吾さんは武蔵の各種古作に挑戦して目を見張るような作品を再現していった。それが一段落した頃、高橋五郎氏の提唱で開催されたのが「新しい伝統こけし展」である。ここでの新しい試みとして、正吾さんは傘こけしや髷こけし、二側目のこけしに挑戦し、そういった活動の中から細工こけしも生まれていった。今夜は昨夜紹介したペアこけしの内、傘こけしを詳しく紹介しよう。口絵写真は傘こけしの表情である。

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