鳴子系

第301夜:戦後の久作こけし

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9月の友の会例会入札では、弘道こけしの他にもう1本のこけしを入手した。佐々木久作の勘治型のこけしである。久作の戦後のこけしに勘治型があることは、伊勢こけし会だより(101号)の柴田長吉郎氏の記事と写真で知ってはいたが、見るのは今回が初めてであった。勘治型こけしは国恵志堂の主要なコレクションアイテムの一つであり、資料としても欲しいものであった。今夜はその勘治型を含め、戦後の久作こけしを採り上げてみたい。口絵写真は久作勘治型の表情である。

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第290夜:正吾さんの慶一郎写し(続き)

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昨夜は9寸5分の慶一郎写しを紹介したが、今夜はその他の3本を紹介しよう。原こけしは8寸、6寸、4寸5分で昭和15,6年の作と思われるもの。面描の筆致が細く、目が上がってきてねっとりとした如何にも慶一郎という雰囲気のこけしである。同じ慶一郎のこけしでも昨夜のものとは描彩にかなり変化があり、この辺りの違いをどう再現してくれるかが見所でもある。口絵写真は8寸写しの表情である。

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第283夜:郷玩時代のこけし(高橋武蔵) 

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毎日うだるような酷暑が続き、「億劫」と戦っている高齢者はともするとぐったりしたまま日々を過ごしてしまうことになる。西日本の豪雨で被災された方々を想い、何とか気力を振り起して頑張らねばならない。さて、鳴子の高橋武蔵のこけしと言えば「温顔静姿」という言葉で代表されるように、端正で穏やかな表情のこけしが頭に浮かぶ。しかし、それは主に戦後のこけしに当てはまる言葉であって、戦前のこけしとは少し異なるようだ。戦前の武蔵こけしの特徴はむしろ下目にあるのではないかと思う。そして、それは幼子の表情を表現したものなのであろう。今夜は、内嶋玉峰旧蔵の武蔵こけしを例にして下目を見てみたいと思う。口絵写真はその武蔵こけしの表情である。

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第281夜:高橋きくゑのこけし

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6月の友の会例会、入札コーナーに行ってみると、高橋きくゑのこけしが並んでいた。他にも、小椋久四郎、高亀系の古品たちこ(武蔵か)、佐藤吉雄などの戦前作があって、懐具合が気になる豊作であった。高勘ラブの筆者の狙いは勿論きくゑで、古品はこれ1本に絞って入札した。久四郎などもあったお陰か、何とか落札できて胸を撫でおろした。大正5年に盛と結婚したきくゑは7人の子をもうけた一方で、早くから盛を助けてこけしの描彩を行い、こけし界に知られていた。口写真は、きくゑこけしの表情である。

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第277夜:秀顯さんの岩太郎型

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鳴子の大沼秀顯さんは還暦を迎えてから大沼家の古作こけしの復元に力を入れている。大沼家の祖である岩太郎のこけしと言われているもの(伝岩太郎)はこれまで4種知られていた。秀顯さんが先ず手掛けたのは、その中で木地竹雄と言われている元村勲教授蔵の4本で、最も大きいものから初めて今年になって4本全てを作り上げた。今年になってからは残る3種を大阪こけし教室の依頼で復元していた。17日に「ねぎし」に行った折、その3本が出品されており入手したので紹介しようと思う。口絵写真は、川口コレクション所蔵の伝岩太郎写しの表情である。

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第275夜:第7回下谷こけしまつり

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今年も6/15(金)から今日17日(日)まで、東京鶯谷の挽物玩具「ねぎし」で下谷こけしまつりが開催された。初日の午後に出掛けるのが恒例となっているが、今回は腰痛と天候の影響で今日になってしまった。昼前に会場に着くと、外人の親子連れ等数人の客が訪れていたが、暫く前までは殆ど客がおらず、工人達も手持無沙汰の様子であった。実演に上京した工人は、大沼秀顯、新山吉紀、新山真由美、阿部国敏、平賀輝幸の5名で、他に本間直子さんが作品だけの参加であったそうだが、作品は既に完売であった。口絵写真は展示作品の群像である。

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第274夜:こけし談話会in鳴子

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平成30年度第1回のこけし談話会が6月2日(土)の午後、鳴子温泉で開催された。年4回開催されるこけし談話会は東京開催では工人の参加が難しく、昨年から1回は地方(現地)で開催するようになり、今年は現地開催の2回目である。会場は鳴子ホテルの会議室、工人9人を含めて25名が参加し、鳴子系の多くの古品も集まり、大変有意義な談話会となった。夜間には懇親会も開催されて、楽しい集まりとなった。口絵写真は、集まったこけしの群像の一部。

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第271夜:「是伸頒布会」第6回裏話

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第6回頒布こけしは、橘頒布期の定寸こけしを「原」としてその写しを是伸さんに作って貰った。その「原」こけしとしては当初、橘旧蔵のこけし(「こけし談叢」掲載の8寸7分)を考えていたが、それは保存状態がかなり悪く、描彩もはっきりしていなかった。そんな折、たまたま「愛玩鼓楽」掲載の盛こけし(7寸8分)を入手する機会があり、このこけしは橘頒布の鈴木鼓堂旧蔵品であることから、こちらを「原」として作ってもらうことにした。口絵写真は、そうして出来上がった頒布品の表情である。

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第270夜:「是伸頒布会」第5回裏話

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柿澤是伸さんから「是伸頒布会」の第5回、6回の作品が送られてきた。今回の頒布に関しては、一昨年(平成28年)の3月に是伸さんが「宮城の観光と物産展」出展で千葉そごうに来られた折に話をしたものであった。しかし同年6月に是隆さんが急逝され、頒布品の製作も遅れることになった。昨年7月に是伸さんから試作品が出来たとの連絡があり、それから電話とメールでのやり取りで修正箇所などを連絡し、今年3月の千葉そごうで作品を確認した。ここで最終的な細かい点の確認を行い、今回の頒布となった次第である。口絵写真は、第5回頒布の4寸たちこの表情である。

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第269夜:伊豆定雄(その2)と堂ヶ島

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ここのところ更新が滞ってしまい久し振りの掲載である。平成もあと1年を切り昭和の名残を惜しむかのように有名歌手・俳優の逝去が続いている。この1週間だけでも、西城秀樹、星由里子、朝丘雪路が亡くなった。2回の脳梗塞から復帰して頑張っていた秀樹!追悼番番組で流されるその歌声・声量は素晴らしく他の追従を許さない。YMCAやヤングマン、ローラなど著名な曲がきら星のように輝くが、筆者はブルースカイブルーが一番好きである。それにしても63歳は早過ぎる。さて、先週の11日~13日まで西伊豆堂ヶ島に行って来た。それにちなんで今夜は先日ヤフオクで入手した伊豆定雄のこけしを紹介しよう。定雄の残るこけしでは昭和3年から13年までの約10年のものが知られており、昭和4,5年のものは千夜一夜(1)の第999夜で紹介した。口絵写真は今回の定雄の表情である。

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