先ほど、北京冬季五輪のカーリング女子の決勝戦が終わった! 初めて決勝まで進んだ日本代表のロコ・ソラーレは残念ながら因縁の宿敵英国に敗れて2位となったが、初の銀メダル、五輪2大会連続のメダル獲得という快挙となった。カーリングLOVEの筆者は全ての試合を観戦し、勝っては喜び、負けては悔しい想いを抱いてきた。予選最終戦のスイスに負けての落胆から、前回と同じくスウェーデンの勝利により決勝進出をプレゼントして貰い、そこでスイスにリベンジしての銀メダル獲得。予選・決勝合わせて11試合という長丁場を経ても取れるメダルは1個だけ。そのメダルの重さは計り知れないだろう。勝った英国のスキップのミュアヘッドは前回の日本戦で自身のミスショットでメダルを逃し、それから4年間の苦しみを耐えての栄冠であった。表彰式では、あの気丈なミュアヘッドの目に涙が光っていた。日本はこれで、次回五輪では金メダルという大きな目標もできた。ロコ以外の日本のチームにも次を目指して頑張って貰いたいと思う。
さて、今夜紹介するのは南部系、佐々木覚平の初期のこけしである。南部系のこけしは特に力を入れている訳でもなく、従って所蔵するこけしもそう多くはない。佐々木家のこけしも10本にも満たない。そんな中、先日ヤフオクに出品された覚平のこけしは、初期のこけしと思われるもので、その風情に惹かれて入手した。口絵写真はその表情である。
掲載後、本作とほぼ同時期の作をご寄贈頂いたので、それを追加した(2/25)
「国恵志堂ブックス」の第4巻として「幾雄と栄治郎型こけし」を発行した。昨年の「正吾のこけし(追悼)」から始まって、今年は3冊を作り上げたことになる。コロナ禍でこけしの活動も大きな制限を受ける中、今や筆者の活動の大きな部分を占めるようになってきている。あるテーマを選定し、それに関係する工人とこけしの写真を中心に、そのこけしと工人に纏わる話をふんだんに入れている。こけしも古品から今風のものまで幅広く含めている。工人の経歴や過去の工人の顔写真などは、こけし界のバイブルである「こけし辞典」(kokeshi wiki)から借用することで、一貫性を保持できるよう考慮している。また、表紙に工人の写真を使用しているのも特徴の一つである。今回は、栄治郎型の中心工人である岡崎幾雄さんに登場願った。口絵写真は、その表紙である。
8月に入った。東京五輪は佳境に入り、自粛生活中の筆者もアスリートの活躍に見入っている。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大は増加の一途をたどり、とうとう全国で1日に1万人を超えるまでになった。一年前に、米国や欧州で万単位の患者が出ていた頃、日本は2桁ほど少なく、日本人は感染し難い因子(ファクター)を持っているのではと語られていたのが崩れ去っていくようである。最早、ワクチンの接種のみが唯一の希望になってしまった。TVで五輪を見つつ、PCでヤフオクを眺める日々を過ごす中で、ソニー頒布のこけしを買ってみた。平成8年から始まったソニー・ファミリークラブによる『名工の逸品「伝統こけし」紀行』はこけし愛好家を対象としたものではなく、世の中の各分野の逸品を頒布するという趣旨から、こけしの頒布会としては空前の数量を記録した。シリーズ頒布で、各回(月毎)1本がかなりの高額で頒布された。そのため品質には特に注意が払われて、木地の傷やシミはもちろん、描彩の滲みやカスレなども不良品として返品されたそうである。1工人当たり、数百本ほどの頒布が何回も行われたようで、相当数のこけしが世の中に広まったようである。今回のヤフオクでは、その内の3本を組にして安価に出品され、保存状態も製作当時そのままのように良かったので入手してみた。3本でも、頒布時の1本の1/3程度の価格で入手できた。今夜は、そのソニー頒布のこけしを紹介しよう。口絵写真は、福寿こけしの表情である。
今日から5月である。この時期、普通なら五月晴れの青空に五色の鯉のぼりがはためき、華やいだ雰囲気に包まれる。そんなのどかな情景は年明けから広がり始めた新型コロナウィルスによって一変してしまった。昨日、一昨日と50を切った東京の新規感染者数は再び150を超え、6日までの緊急事態宣言の延長が決まったようだ。さて、こけしの話に移ろう。南部系の照井音治のこけしは盛んに作った時期が短かったため残るものが少なく、こけし市場にもなかなか出てこない。国恵志堂には1本あり、第50夜で紹介した。その音治は晩年と思われ、筆力も弱くなっていた。そんな音治の盛事のこけしを昨年ヤフオクで入手したが、本ブログでの紹介が未だだったので改めて紹介しよう。口絵写真は、その表情である。
昨23日(日)は東京こけし友の会の2月例会があった。新型コロナウィルスの影響で多くの人が集まる会合は自粛されることも多く、友の会の例会も心配されたが、会場に大型換気装置を導入し、受付には洗浄用のアルコールも配備して開会された。海外や沖縄という遠方から来られた方もあり最終的には58名の参加者があり、この時期としては盛況の中で会を終える事が出来た。また、直ぐ近くの天理ギャラリーで現在開催されている「こけしⅡ 遠刈田と土湯・中ノ沢」展の紹介に学芸員の方の挨拶があった。例会ギャラリーは目黒幹事の土湯系篠木工人のこけしの話。新品頒布は6工人。今回は「特別頒布」として大沼秀顯工人の岩太郎写し(初作)20点が頒布され、大好評の内に早々に完売となった。抽選こけしは無かったが、入札こけしには面白いものも多かった。第二部では、秋田県こけし展やWAZA2020の紹介、また会員の中山平訪問記(上野工人)など興味をそそる話があった。最後に、大物こけしをジャンケンで配布して閉会となった。口絵写真は、筆者が受け取ったおみやげこけし。
梅雨真っただ中の天候の中、7月を迎えた。今年も半分が終わり、後半に入った訳である。国恵が梅吉こけしに興味を持ったのは、高橋金三の復元作を見てからである。良く筆の伸びたキリッとした表情、過剰とも思われるアクセントの付いた眉・目の描彩に惹きつけられた。藤井梅吉は「日本郷土玩具(東の部)」(昭和5年)で紹介されたが、昭和11年3月には亡くなっているので、その残るこけしも多くはない。古品市場に出てくるのも珍しく、数年前に楽語舎(旧たんたん)の即売会でようやく手にすることが出来た(第901夜参照)。それで一応満足はしており、あとは評価の高い手絡模様の梅吉を望んでいるが、それは今だに見かけない。今回の梅吉は黒頭ではあるが、面描と鬢の描法に惹かれて入手に至った。口絵写真はその表情である。
昨27日(日)は東京こけし友の会の新年例会があった。太田孝淳さん(土湯系)、吉野誠二さん(肘折系)のお二人を招待工人としてお招きし、70名を超える参加者を迎えて会場は大いに盛り上った。お土産こけしは、小笠原義雄さん(遠刈田系)と田山和泉さん(南部系)の4寸こけしのセット。新品頒布こけしは通常月の倍の13工人の力作が揃った。会長の新年挨拶に始まり、招待工人の紹介と挨拶、H30年例会皆勤賞の表彰、新品こけしの頒布、入札・抽選こけしの頒布と続き、最後に大抽選会で終了となった。閉会後、会場を移して、招待工人を囲む懇親会には30名超える方々が集まり、こけし談議に花が咲いた。口絵写真は、筆者が受け取ったおみやげこけし。
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