秋保亜系

第696夜:武治の戦前古作

Takeji_tatibana_kao 昨夜は、元村コレクションのこけしから、山尾武治の昭和15年以前の古作こけしを紹介したが、その続きで別のもう1本の古作こけしを見てみよう。橘文策著「こけしと作者」(第38図)に掲載されている武治のこけしである。数年前に入手したものであるが、保存状態が良くないこともあって、本ブログに掲載することなく日が経ってしまったものである。

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第695夜:元村コレクション(山尾武治)

Moto_takeji_kao 秋保の山尾武治のこけしは好きなこけしであり、また戦前から戦後とかなりの作品が残っていることから機会があるごとに入手を心掛けてきた。その集めた作品については、第59夜60夜で紹介した。しかし、それらは昭和15年位から後のものであり、それより以前のものについては巡り合うことが無かった。今回のこけしはそれ以前の作と思われ、その特徴なども含めて検討したいと思う。

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第679夜:遠刈田の入れ子達磨(佐藤円夫)

Daruma_maruo_dai 先日、同好のSさんから遠刈田の入れ子の達磨を入手したという話を聞いた。誰の作かと尋ねると、秋保の佐藤円夫だと言う。そう言えば10年以上も前になるが、秋保を訪れた折、円夫さんを訪ねて古いこけしの話を聞いたことを思い出した。また、その折、円夫さんの弟の武志さんの所にも寄って入れ子達磨を譲ってもらっていた。遠刈田は昔から入れ子の弁慶や達磨が作られており、それらを作る工人も多い。佐藤兄弟の入れ子達磨を並べて見るのも面白いと思い、貸して頂いた。

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第659夜:秋保の古作こけし追及

Akiu_old_kao今日から12月、今年も残り一か月となった。友の会の入札で庄七のこけしを入手する2日前、ヤフオクに秋保の古作と思しきこけしが出ていた。8寸の大きさにしては頭が小さく、胴が長いこけしである。保存状態は良くなく、前面の緑色は殆ど飛んでしまっている。しかし、その面描の筆致はよく伸びて表情は秀逸であり、手元でじっくりと見てみたくオークションに参加した。今夜は、運良く入手したそのこけしを見てみたい。

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第658夜:友の会で入手のこけし(菅原庄七)

Syo7_s13_kao 友の会の例会頒布では、受付の順番を元にした「一般頒布」(新品こけし、中古こけし)の他、珍しいこけしや入手難のこけしが中心の「抽選頒布」、また戦前作や人気の高いこけしを集めた「入札」の三種類が用意されている。各頒布の内容は前回(657夜)を参照されたい。11月例会の入札品には大野栄治と菅原庄七の2本の大物が存在感を発揮して鎮座していた。今夜は運良く入手できた菅原庄七のこけしを紹介しよう。

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第651夜:敏の初期作

Satoshi_syoki_kao 昨夜に引き続き、初期作の話をしよう。今夜は秋保の菅原敏のこけしである。敏は庄七の後継者として、戦後の秋保こけしを支えていた重要工人であった。本作は昨夜の庫治と同時期に入手したもので、大きさも同じ5寸。初期作らしい初々しさを持った2本を並べてみると、ほのぼのとした愛らしさに心が和む。口絵写真は、その表情である。

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第612夜:「辞典」のこけし(菅原敏)

Satoshi_sanzo_kao こけしの文献に載っているこけしは、こけし界の先達が選んで掲載されているものであり、注目すべきものが多い。戦前のものであれば数は少なく入手が難しいことが多いが、戦後のものであれば同時期に複数本作られていた可能性が強く、それらを求めることも出来る。最近ではネット上に沢山のこけしが出品され、また高齢の愛好家のこけし終活などから入手の機会は増えてきている。先日、菅原敏のこけしが出品され、「こけし辞典」の掲載品と同手と思われたので参戦して入手することが出来た。今夜はその敏こけしの紹介である。

 

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第522夜:豆こけしの玉手箱(8)

Mame_akiu_yoshio ここのところ豆こけしの話が続いているが、今少しお付き合い願いたい。玉手箱の中には秋保のこけしも入っており、これは三人姉妹の豆こけしであった。秋保の豆こけしと言えば、大・中・小の3本がセットで小さな箱に入っているものがあり、本ブログでも菅原庄七(第48夜)と山尾武治(第478夜)のものを紹介した。今夜の3姉妹は、庄七や武治のセットより大きく、箱にも入っていないが同類のものと考えて良いだろう。口絵写真は、その内で一番大きいこけしである。

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第480夜:そして秋保こけしは・・・

Syo7_4sun_kao 胴上下に2本の太い緑のロクロ線を締め、頭には満艦飾を思わせる赤の細かい手絡模様を華麗に配した秋保のこけしは、こけし界随一の美人こけしとして輝きを放っていた。そんなこけしに憧れて秋保工芸の里を訪れたのは平成24年の7月、照りつける太陽が眩しい季節であった(第740夜)。こけしの名門菅原家は既に無く、山尾家も事前の問い合わせにこけしは作っていないということであった。秋保こけしとしては唯一残っていた佐藤円夫さんを訪ねた。お父さんである武雄さんの古いこけしを見てもらうためであった。佐藤三蔵ー武雄ー円夫と続いている佐藤家の秋保こけしも、今作られているものは現代風にアレンジされており昔日の面影は遥か彼方に行ってしまったようであった。その円夫さんも平成29年に亡くなり、今は息子の武直さんが後を継いでいるのであろうか。さて、先日ヤフオクで入手したのは菅原庄七の4寸こけし。小寸のこけしでありながら、その存在感は半端ではない。口絵写真は庄七小寸こけしの表情である。

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第478夜:秋保の三姉妹(武治)

Takeji_mame_3hon いよいよ菅さんが総理となって日本の舵取りを行うことになった。自民4役や新内閣の顔ぶれを見ると、サプライズ的なものは見られず、安部さんを引き継いで菅さんらしい堅実な布陣と思われる。今回の内閣は長くて1年の暫定的なもので、菅さんが本領を発揮するのは総選挙を経て本格的な内閣になってからであろう。ところで、今ヤフオクでの話題は、将棋の藤井二冠が王位を獲得した第61期王位戦の封じ手3通に尽きるだろう。締め切りまであと4日を残した今時点で、第4局は2千万、第2局は1千万、第3局でも5百万を超えている。最終的には幾らまで上がるのか気になるところである。そのヤフオクで、先日こけしの出品を眺めていると、締め切り10分前に秋保の豆こけし3本セットを発見した。それまで全然気づかずにいたものである。以前、同じ秋保の庄七の豆こけし3本セット(第48夜)を入手しており、今回のものにも手が伸びた。最終的な競り合いに何とか勝って無事落札。今夜はそのこけしを紹介しよう。

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