引き続き、諒祐さんの盛秀古型の紹介である。写しの対象となった「原」こけしは西田記念館に所蔵されている昭和初期の盛秀こけしで、顔の上部と左右に赤い飾りを付けた通称「前髪」と呼ばれるこけしである。(kokeshi wikiの盛秀太郎の項を参照)。前2夜で紹介した盛秀古作は「こけし這子の話」に掲載された大正期のこけしで、その表情はグルーミー感が強いが、今夜の盛秀古作はやや後年の作となり、鯨目の表情もやや穏やかになっている。では、諒祐さんの「前髪」を見てみよう。
11月に入り今年もあと2か月となった。ようやく収束かと見えたコロナはまた盛り返しつつあるようだ。ここのところ新たに入手するこけしはめっきり減り、本ブログに掲載する話題も減ってしまった。本ブログの書籍化を進める中で、未掲載のこけしも出てきたので、紹介したいと思う。千夜一夜(1)の第15夜で高橋義一さんの盛写しを紹介したが、そこで触れていた秋田時代の盛こけしの写しである。義一さんにお願いした最初の写しであり、その出来の良さに驚き、以後義一さんには沢山の写しをお願いすることになった。口絵写真はその写しの第2作であり、最も肉薄した作品である。
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