小寸こけし

第299夜:友の会9月例会(H30)

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昨23日(日)は東京こけし友の会の9月例会があった。久し振りの好天であったが、遠刈田で開かれている「伝統こけしろくろまつり」とぶつかった影響もあってか参加者は60名に達せず、やや寂しい例会となった。おみやげこけしは土湯系の西山敏彦さん。例会ギャラリーは田中副会長の担当で、蝶模様が描かれたこけしの話があった。新品頒布は6工人。入札・抽選を含めた中古こけしの頒布では、小寸3本が入った袋セットが沢山あって楽しめた。第二部では、美轆展をはじめとする各地のこけし催事、また全国こけしまつりの様子とコンクールの入賞作の解説が審査員でもある鈴木幹事からあった。また、カメイ美術館から発行された「伝統こけし 最新工人録」も頒布された。口絵写真は、筆者が頂いたおみやげこけしで、珍しい輪入りであった。

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第295夜:友の会65周年記念会

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昨26日(日)13:30から、東京こけし友の会の創立65周年記念会が開催された。連日の焼けつくような酷暑の中、会員、工人など60名を超える方々が参加された。工人としては、記念こけしを作って頂いた田中恵治さんの他に、土湯系の太田孝淳さん、岩附義正さん、肘折系の吉野誠二さんも参加してくれた。他に、大阪こけし教室の中根会長、遠く四国より参加された会員もあった。記念会は二部構成で、第一部はいつもの例会会場にて、会長、工人の挨拶のあと、橋本正明さんによる記念講演「こけしの誕生」。第二部は15時より場所を1階上の会場にの祝賀パーティである。やや狭めの会場はこけし好きの皆さんが飲食を共にしながら和気藹々と懇親を深め、その熱気はビンゴ大会で最高潮に達した。第一部・第二部とも大盛況で無事に65周年記念会を終えることが出来た。更に居酒屋に場所を変えた二次会も30名を超える方々が参加されて、大いに盛り上がった。口絵写真は、記念会用に用意されたリボンこけし。黄白のリボンには松田大弘、高田稔雄、田山和泉3工人の2寸こけし(各工人3種)が1本付いている。筆者は松田大弘作を頂いた。

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第241夜:新山家の戦前のペッケ(久志と茂)

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弥治郎系新山家のペッケは小寸こけしの中でも形態・描彩が良くマッチして愛らしいこけしの筆頭に挙げても良いと思う。同じようなペッケでも、やはり作る工人によって個性は出てくるもので、各工人のペッケを集めるのも楽しいものである。今夜は、戦前の新山久志と茂のペッケを紹介しよう。茂は大正9年生まれの久治の二男で久志の弟にあたるが、25歳で戦死したために残るこけしは少ない。口絵写真はその茂のペッケの表情である。

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第240夜:久城のペッケ

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昨日(27日)締め切りのヤフオクに新山久治の小寸こけしで出ていた。昭和8年の記載があるもので、昭和一桁代の久治の小寸ものはあまり見かけないこともあってか、7万円を超える価格で落札されていた。弥治郎の新山本家は久治・久志が戦前・戦後と活躍し、久志の息子の久城、慶志、亨もその伝統を引き継いでこけしを作っていたが、今は誰も作っていないようだ。先日の友の会例会の中古品のコーナーに新山久城のペッケが出ていた。久治を彷彿させる出来栄えに目を付けていたが、自分の順番まで残っていてくれたのはラッキーだった。今夜は、そのこけしを紹介しよう。口絵写真は久城ペッケの表情である。

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第220夜:打ち出の小槌(2)

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こけし千夜一夜物語(1)の第220夜で、阿部正義さんの打ち出の小槌を紹介した。その時の小槌は玩友からの借り物であった。先月の友の会の入札に同様の小槌が出品され、ようやく手元に置く事が出来る様になった。丁度220夜が近づいていたこともあり、同じ220夜で紹介することにした。師匠の小林清次郎さんが木地細工物を得意にしていた影響か息子の清さん、弟子の阿部正義さんとも極小木地玩具を超絶技術で製作する。このような技術もしっかりと後世に引き継がれて欲しいものである。口絵写真は、その小槌の頭に付いているダルマである。

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第213夜:こんなところに伊太郎が…

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第二次こけしブームの頃にこけしを集めていた収集家の方々が高齢になって亡くなったり、こけしの整理を始めたりして、ヤフオクに纏まった本数のこけしが出てくるようになった。先だっても、3寸ほどのこけしが5本纏めて出品されていた。その内の4本はブーム時の見慣れたこけしであったが真ん中の1本はかなり古いものであり、どうやら津軽系の伊太郎のもののようであった。普通に考えたらあり得ないような組み合わせの出品であったが、伊太郎を入手するチャンスでもあり、入札に参加した。今夜はそのこけしを紹介したい。口絵写真はその伊太郎こけしの表情である。

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第170夜:盛の入れ子こけし(戦後)

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1本のこけし(親)の中に、子、孫など幾つかのこけしを入れたものを入れ子こけしと言い、国恵志堂の収集アイテムの1つになっている。ところで、その入れ子こけし、よく考えてみると戦前の作はあまり見かけない。遠刈田系では、こけしではないが、達磨や七福神、そして弁慶など入れ子の技術を使った木地玩具は戦前からかなり作られている。一方、胴が太く、入れ子には適した形態の鳴子系では、こけしはもちろん、達磨や七福神も入れ子のものは記憶にない。これは一体、どういうことなのであろうか。そんな戦前の鳴子の木地製品の中で、入れ子が確認できるのは唯一、高橋盛の秋田時代の入れ子こけしである。これについては、千夜一夜(1)の第134夜で紹介した。それは、盛が鳴子を離れて秋田に移り、周囲の影響を受けずに自由に木地製品を作れる環境にあったことが大きいと考えている。ところで、3月の友の会例会に出掛けてみると、入札品に盛の黒いこけしが出ていた。相当保存状態が悪いこけしであったが、その表情から戦後20年代のこけしと思われた。問題は、それが入れ子のこけしであったことである。しかも、親から玄孫まで5本の入れ子であった。今夜は、その入れ子のこけしを紹介しよう。口絵写真は子こけしの表情である。

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第164夜:秋山家の小寸2本

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ヤフオクに鳴子の秋山家の小寸こけしが2本出ていた。戦前の秋山慶一郎と耕作と思われるこけしで、いずれも面白い出来だったので入手した。秋山耕作は明治14年の生まれで、忠、慶一郎は弟にあたる。秋山一家は明治31年に鳴子に移り、それから木地業に従事するようになった。耕作のこけしは昭和14年から3年間に妻とらよとの合作で作られたものが知られている。慶一郎はその頃は既に鶴岡に移っていたが、この2本のこけしが一緒に出て来たことから、慶一郎のこけしは鳴子の秋山商店でも売られたのかも知れない。口絵写真は慶一郎こけしの表情である。

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第162夜:正吾のこけし細工物(2)

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さて、正吾さんはいつからこのような細工物を作り始めたのだろうか。正吾さんが修業した「高亀」は厳格な木地屋であり、武蔵や武男の作品を眺めても入れ子のような細工物は見当たらない。もちろん、臼と杵や甕と柄杓、野菜籠のような木地玩具類は「高亀」の製品として作られていた。正吾さんもそのような木地玩具と伝来のこけしを作っていた。同年代の福寿や昭二が新型(創作)こけしに熱中したり、昭和30年代からは古品の復元が盛んになっても、正吾さんはひたすら武蔵の戦後作を引き継いだ作を作り続け、それは昭和42年頃にピークに達する。しかし、その後は第二次こけしブームの中で壁に突き当り、低調な作に陥ってしまう。そこから復活するのは、昭和55年に「備後屋」で開催された「こけし古作と写し展」に出品した武蔵古作の復元作であった。これを契機に正吾さんは武蔵の各種古作に挑戦して目を見張るような作品を再現していった。それが一段落した頃、高橋五郎氏の提唱で開催されたのが「新しい伝統こけし展」である。ここでの新しい試みとして、正吾さんは傘こけしや髷こけし、二側目のこけしに挑戦し、そういった活動の中から細工こけしも生まれていった。今夜は昨夜紹介したペアこけしの内、傘こけしを詳しく紹介しよう。口絵写真は傘こけしの表情である。

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第161夜:正吾のこけし細工物(1)

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国恵志堂はこけしの細工物が好きである。こけしに関する細工物という点では、入れ子こけしと刳り貫いた中に小物を入れたえじこが双璧であろう。このようの細工物を作る現行の工人としては鳴子の高橋正吾さんは最右翼と言って良いであろう。精巧な細工物を作るには優れた木地技術が必要であり、小さい時から老舗「高亀」で鍛えられた正吾さんならではの多彩な作品が知られている。今回紹介するのは傘と髷の2体の細工こけしで、その中に小こけしやえじこ、だるま等の小物が入っている。今夜は、その内の髷こけしを紹介しよう。口絵写真は髷こけしの表情である。

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