豆こけし

第607夜:「こけしの世界」展に行ってきた…

Kazutoten_r5_postar_20230223235501 昨22日、横浜人形の家で開催されている「こけしの世界」展を見に行ってきた。この展示会はイラストレータで東京こけし友の会の会員でもある佐々木一澄氏の企画展で、例年は正月に開催されていたものを人形の家とタイアップして拡大開催したもので、その集大成と言っても良い企画展である。昨年の12/17から開催されており、3/12までの会期となっている。会期中には、工人の来場による販売会、トークイベント、こけしやトートバッグの制作などの小企画も単発で用意されている。

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第522夜:豆こけしの玉手箱(8)

Mame_akiu_yoshio ここのところ豆こけしの話が続いているが、今少しお付き合い願いたい。玉手箱の中には秋保のこけしも入っており、これは三人姉妹の豆こけしであった。秋保の豆こけしと言えば、大・中・小の3本がセットで小さな箱に入っているものがあり、本ブログでも菅原庄七(第48夜)と山尾武治(第478夜)のものを紹介した。今夜の3姉妹は、庄七や武治のセットより大きく、箱にも入っていないが同類のものと考えて良いだろう。口絵写真は、その内で一番大きいこけしである。

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第521夜:豆こけしの玉手箱(7)

Mame_hoka2_eigoro 大坂、兵庫、宮城に「まん延防止重点措置」が発せられた。各地のコロナ新規感染者は増加の一途で減少に転ずる気配は見えず、またまた国民に自粛を強いる措置となった。さて、これまで6夜に渡って袖珍こけしを中心に戦前の豆こけしの紹介をしてきたが、玉手箱にはそれより少し大きなこけしも入っていたので、それも紹介しておこう。「木の花」では「豆こけし」の定義を2分から2寸位までとしているので、厳密には豆こけしとは言えないものかも知れない。口絵写真は新山栄五郎のこけしである。

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第520夜:豆こけしの玉手箱(6)

Mame_hoka1_monpe 今日から4月に入った。新しい年度の始まりであるが、このコロナ禍の状況に改善は見られず、ワクチン接種の案内が来る前に第4波の足音が間近に聞こえてくる切迫した状況になっている。とてもじゃないが「エイプリル・フール」を楽しめる雰囲気ではないようだ。そんな中、今夜も豆こけしの話である。これまでの袖珍こけしの仲間ではないが、それよりも小さい豆こけしである。口絵写真は、豆のもんぺこけしである。

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第519夜:豆こけしの玉手箱(5)

Mame_syutin5_yajiro 桜満開の週末を終えて東京周辺では今年の花見もお終いとなってきたが、気候も良く最早人出の増加を防ぐのは難しい状況になっている。大阪を筆頭に各地でコロナの新規感染者が増えており、2週後の東京の感染者の急増が危惧される。さて、袖珍こけしの5回目である。「木の花」の解説でも第拾壱号では『袖珍こけし拾遺』として、大きさ1寸6分という規格に沿った袖珍こけしの周辺の豆こけしについて紹介している。本ブログでも、そのようなこけしを取り上げてみよう。口絵写真は弥治郎系こけしである。

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第518夜:豆こけしの玉手箱(4)

Mame_syutin4_koseki 今日で71回目の3月26日を迎えた。昨年は、こけし手帖の校正作業で神田まで出かけ、ついでに靖国神社と千鳥ヶ淵で花見を楽しんだが(第425夜)、それが最後で以降まさかのコロナ禍による自粛生活に入ってしまった。本ブログも、この1年での更新は93夜で100夜には届かなかったということになる。さて、昨夜の話の続きである。「木の花」の解説によれば、袖珍こけしには80工人の組み物の他に、番外品や模様変りも紹介されている。今回、ヤフオク入手の豆こけしにもそれらに類するものやはっきりしないものも含まれていた。今夜は、それらの豆こけしを紹介しようと思う。口絵写真は小関幸雄の袖珍模様替わりこけしである。

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第517夜:豆こけしの玉手箱(3)

Mame_syutin3_taiichiro 戦前の袖珍こけしは結局80工人分で終了となってしまい、頒布数も55組であった。これらの組み物には胴底に頒布番号のゴム印が押されているが、ゴム印の無い単品物も相当数あったようである。今回入手の豆こけしにもゴム印の無いものがあり、それらの中から「木の花」の写真と比べて袖珍こけしと思われるものを紹介したいと思う。口絵写真は、小椋泰一郎の袖珍こけしである。

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第516夜:豆こけしの玉手箱(2)

Mame_syutin2_ishizo 昨夜に引き続いて、ヤフオクで入手した戦前の袖珍こけしの紹介である。胴底に番号印が押された12本の袖珍こけしの内の残り6本である。世の中が太平洋戦争に突入していく中で、このような企画を行いそれを実行した当時のこけし愛好家の先輩達には、ただただ頭が下がる思いである。また、それに応じた工人の方々にも感謝の念を禁じ得ない。大変な戦禍をかいくぐって残ったこの豆こけしを手元で見ることが出来るのは無上の喜びでもある。口絵者品は、小椋石蔵の袖珍こけしである。

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第515夜:豆こけしの玉手箱

Mame_syutin1_sanai ちょうど一週間前の日曜日、例によってヤフオクを眺めていると、豆こけしが纏めて出品されているのに気が付いた。締め切りまで残り6時間程で、価格は既に5桁になっていた。価格からしてそれなりのものと思って出品写真を詳しく見てみた。出品者写真に載っている豆こけしの本数は50本を超え、新型のようなものも数本あったが、その多くは戦前の袖珍こけしと思われるものである。そこで、袖珍こけしの解説が載っている「木の花」(第7号~11号)、また全作のカラー写真が載っている「古作こけし名品録」(カメイ美術館発行)と比べてみた。袖珍こけしには胴底に番号の印が押されている他、模様変わりや番外品もあるらしい。そして、出品作の中には「木の花」解説者の中屋惣瞬氏をして袖珍こけしの白眉・双璧と言わしめた佐久間粂松と虎吉、また屈指の佳作とされた小椋石蔵も入っているではないか…。入手したい気持ちが高まったのは言うまでもない。昨今のヤフオクの流れの如く、終了1時間前辺りから応札者が増え、価格も上がっていった。最終的にはマッチレースとなり粘り勝ちで落札に至った。それらの豆こけしを順次紹介していきたいと思う。今夜は、袖珍こけし6本である。口絵写真は、新山佐内の袖珍こけしである。

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第487夜:子持ちえじこ(笹森淳一)

Sasa_komoejiko_hon_kao 国恵は、こけしそのものは勿論好きであるが、木地細工物にも心が惹かれる。中でも、容器型のえじこの中に小さな子こけしを沢山入れた子持ちえじこは大の好みであり、機会があればコレクションに加えている。子持ちえじこは作るのに相応の木地技術が必要であることから誰でも作るという訳ではなく工人も限られる。笹森淳一さんは子持ちえじこの名人であり、国恵志堂のコレクションの中にも幸兵衛型と伊太郎型のものが入っている。「地梨(第43号)」(地梨の会発行)には笹森さんの30本の子こけし(本人型)が入った子持ちえじこが載っており、垂涎の的であった。先般、ヤフオクに同様の本人型子こけしが12本入った子持ちえじこが出品された。地梨の子持ちえじこのミニ版とでも言えるもので思わず手が出てしまった。今夜は、その子持ちえじこを紹介したい。口絵写真はそのえじこの表情である。

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