国恵志堂特注

第590夜:義一さんの盛写し(3)

Yoshikazu_akitasakari_kao 11月に入り今年もあと2か月となった。ようやく収束かと見えたコロナはまた盛り返しつつあるようだ。ここのところ新たに入手するこけしはめっきり減り、本ブログに掲載する話題も減ってしまった。本ブログの書籍化を進める中で、未掲載のこけしも出てきたので、紹介したいと思う。千夜一夜(1)の第15夜で高橋義一さんの盛写しを紹介したが、そこで触れていた秋田時代の盛こけしの写しである。義一さんにお願いした最初の写しであり、その出来の良さに驚き、以後義一さんには沢山の写しをお願いすることになった。口絵写真はその写しの第2作であり、最も肉薄した作品である。

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第583夜:「国恵志堂ブックス」第5回配本

Umeki_book_cover2 「国恵志堂ブックス」の第5巻は「梅木父子のこけし」を発行した。梅木さんとは私家版「梅木修一の岡長型」(平成13年8月発行)を作成した時から親しくお付き合いさせて頂いている。その修一さんも90を超え、頭はしっかりしているが身体の方は大分弱って来たようだ。前作から大分日が経ち、娘の直美さんも立派に成長したので、お二人のこけしを中心に纏めた。出来上がった本を見て頂き、お二人に喜んで頂けたのが何よりの喜びである。令和4年6月20日発行。口絵写真は、その表紙である。

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第557夜:「国恵志堂ブックス」第4回配本

Ikuo_book_cover2  「国恵志堂ブックス」の第4巻として「幾雄と栄治郎型こけし」を発行した。昨年の「正吾のこけし(追悼)」から始まって、今年は3冊を作り上げたことになる。コロナ禍でこけしの活動も大きな制限を受ける中、今や筆者の活動の大きな部分を占めるようになってきている。あるテーマを選定し、それに関係する工人とこけしの写真を中心に、そのこけしと工人に纏わる話をふんだんに入れている。こけしも古品から今風のものまで幅広く含めている。工人の経歴や過去の工人の顔写真などは、こけし界のバイブルである「こけし辞典」(kokeshi wiki)から借用することで、一貫性を保持できるよう考慮している。また、表紙に工人の写真を使用しているのも特徴の一つである。今回は、栄治郎型の中心工人である岡崎幾雄さんに登場願った。口絵写真は、その表紙である。

 

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第546夜:大沼誓の追悼こけし

Hidenori_sei0_kao 東京の今日の新型コロナ新規感染者数は何と26人!今年になって最小だと言う。そして、来週からは、種々の制限が一斉に解除される。これが吉と出るか凶と出るかはやってみないと分からない。何と言っても、この急激な減少の理由が分からないのだから…。東京こけし友の会のリアル例会(10月例会)も、明後日(24日)に1年半ぶりに開催されることになった。さて、鳴子の大沼秀則さんの母屋と工房が火災に遭ったのは昨年の8月11日。復元のために預けていた誓こけしも、その被害にあってしまった。その消失してしまったこけしの写真と同型のこけしを秀則さんに送って、追悼こけしを依頼していたが、先月末にようやく出来上がって送られてきた。今夜は、そのこけしを紹介しよう。口絵写真はそのこけしの表情である。

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第543夜:「国恵志堂ブックス」第3回配本!

Takakan_book_cover2 高橋正吾さんへの追悼の目的で始めた「こけし本」作り、想像以上に立派な「本」が出来上がり、また正吾さんのご家族を始め、多くの方々からも喜んで頂き、筆者にとっても喜ばしいことであった。ネットでのフォトブック(写真集)制作サービスを使った作ったものであるため色々と制約もあるが、読み物としての「こけし本」としても一応満足の行くものとなっていると思う。ブログ「こけし千夜一夜物語」を「本」という形に纏めたいという思いは以前からあり、それがこのような形で実現できる目途もたち、「こけし本」作りを本格的に進めていこうと思っている。今回はその3回目、タイトルは『「高勘」本家と義一こけし』で、筆者の好きな鳴子系「高勘」のこけしを纏めることとした。鳴子系の中でも「高亀」と双璧と言われる「高勘」はそこに属する工人も多く、とても1冊では網羅できないため、今回はその中心たる「高勘」本家と、現在ではその唯一の血縁後継者である高橋義一さんのこけしを中心にした。福寿さんを始め、柿澤一家など弟子筋のこけしに関しては、別途纏めて行きたいと考えている。口絵写真は表紙である。

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第540夜:三春さんの近作(石蔵写し2)

Miharu_ishizo_kimono6_gen_kao当地横浜でも新型コロナ新規感染者が1日千人を超えた。1都市の感染者数としては最多かも知れない。筆者もかなり危険なところに住んでいる訳だが、2回のワクチン接種が完了していることが安心材料ではある。さて、昨夜に続いて三春さんに作って貰った石蔵写しの紹介である。こちらは昨夜の鹿間石蔵のような著名なこけしではなく、文献等で紹介されたものでもない山野に埋もれていたものである。3年程前のヤフオクにひょっこり現れ、円らな瞳と胴模様のねっとり感の対比が面白く入手して、そのままになっていたものである。口絵写真は、その石蔵の表情である。

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第539夜:三春さんの近作(石蔵写し)

Miharu_ishizo_shikama_gen_kao 8月に入って一週間が経過した。そして東京五輪も幕を閉じた。コロナ禍での開催には様々な批判もあったが、「やって良かった」との感想は半数を超えたようだ。生で見られるという絶好の機会は失われたが、TV等の画面を通した映像でもアスリートのスポーツに対する真摯な姿勢は見る者に大きな感動を与えたようだ。しかし、この間に全国のコロナ新規感染者は爆発的に増え続け、コロナとの厳しい戦いは続いていく。さて、今夜は三春文雄さんに依頼して作って貰った近作こけしの内、石蔵こけしの写しを紹介しよう。4月の末にお願いして、6月下旬に出来上がったものである。口絵写真は、元になった「原」こけしの表情である。

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第533夜:昭寛さんのコウ写し

Akihiro_kou_kao沖縄を除いて緊急事態宣言は解除されるようだが…。さて昨夜に続いて、昭寛さんに作って貰った桜井コウこけしの写しである。「原」であるコウこけしは、この千夜一夜では未だ紹介していなかった。それは、昨夜の万之丞を入手して一週間ほどで小寸(5寸4分)のコウこけしを入手し、それを第938夜に掲載していたからである。今夜のコウこけしはそれから二ヶ月ほどして入手したのだが、そのまま本ブログでは紹介しないままになっていた。先の万之丞と同様にヤフオクで入手したものであり、出品者も同じであったと思う。口絵写真は、コウ写しの表情である。

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第532夜:昭寛さんの万之丞写し

Akihiro_mannojyo_kao 普通なら美しい紫陽花を見に行きたい6月も第3週に入り、関東一体も梅雨に入った。いつの間にか東京五輪開催は当然のことのようになってきており、結果が見通せない五輪に向けてジェットコースターでまっしぐらに突き進んでいる。鳴子の桜井昭寛さんに万之丞とコウこけしの写しをお願いしたのは、コロナ禍など夢にも思わなかった時期であった。去年の暮れに昭寛さんと電話で話した折には、年が明けて4月頃にはという事であったが、先日こけしが出来たとの連絡があり、待望の作品が本日送られてきた。戦前の万之丞とコウのこけしを原寸と7寸に縮小した2種類で作って貰った。今夜はその内の万之丞写しを紹介したい。口絵写真は、その表情である。

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第531夜:「国恵志堂ブックス」第2回配本!

Iwataro_book_cover2  昨年末、90歳で亡くなった鳴子の髙橋正吾さんの追悼ということで「正吾のこけし(追悼)」という本を作りました。ネットの製本サービスを使っての作成でしたが思いの外完成度が高く、出来栄えも好評でした。そこで、このような形でこけしの本を継続的に作っていく目途もたち、今回その第2作「岩太郎家のこけし」を作成・発行いたしました。今後のシリーズ化に際して、ご紹介いたします。口絵写真は、「岩太郎家のこけし」の表紙です。


★本シリーズは「国恵志堂ブックス」と称します。
・こけしとこけしに関して筆者が関わってきた事柄を写真を中心とした記録として残すものです。
・こけしの写真が主体ですが、工人や産地などの写真も出来るだけ掲載したいと考えています。
・こけし辞典(kokeshi wiki)始め、こけしの文献を補足するような写真、記事も掲載する予定です。
・基本的には「こけし千夜一夜物語」に掲載されたこけしに関する話題をテーマ毎に纏めて1冊の本にします。
・各本はA5版144頁、オールカラー、写真多数。
・配本は、年3回(4ヶ月毎)ほどを予定しています。
・各本は「非売品」なので販売は致しません。
・本シリーズの制作に協力頂いた方に配本を致しますが、希望される方は「協力メンバ」にご参加下さい。
・協力メンバの方には、1配本につき千円(送料込み)をご協力願います。
・配本は事前にご案内いたしますので、その回はパス(配本不要)されても構いません。


★前回、配本した方には既にお知らせしておりますが、今回新たに「協力メンバ」を若干名募集しますので、ご希望の方は、送付先住所、お名前、メールアドレス、電話番号をお書きの上、下記アドレス宛てにメールをお送りください。
  ・送付先メールアドレス:cyt00375@nifty.ne.jp
  ・メールタイトル:「協力メンバ」応募の件
                                                <国恵志堂>

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