国恵志堂特注

第200夜:弥治郎3家合体こけし誕生

Jajiro_3ren_kao

今年1月の中旬、ヤフオクにこけしの頭と胴2体がバラバラになった状態で出品された。頭は鳴子系のもので、胴体は弥治郎系のもの。いずれも戦前の著名工人のもので、個々のパーツとしての状態はなかなか良い。資料として何かの役に立つかも知れないし、関連の現行工人に修復して貰えるかも知れないと思い入手した。弥治郎の胴2体は繋げられそうなので、先月、下谷こけしまつりに上京した新山吉紀さんに見て貰い、修復をお願いした。そのこけしが本日届いたので紹介したい。口絵写真は、修復こけしの頭となった木村敦さんの表情である。

続きを読む "第200夜:弥治郎3家合体こけし誕生" »

第119夜:裕介さんの精助写し

Yusuke_seisuke_kao

昨夜紹介した精助こけしの写しを佐藤裕介さんに打診したのは7月後半になってから。程なくして裕介さんから承諾の返事をもらって、精助こけしを裕介さんに送付した。裕介さんから連絡があり、こけしが届いたのは今月の4日。写しの製作については個々に色々な事情があり、長いものだと数年かかることもある。一か月余りで作って頂いた裕介さんに感謝したい。口絵写真は、その精助写しの表情である。

続きを読む "第119夜:裕介さんの精助写し" »

第93夜:荒川洋一さんの氏家写し

Yoichi_ujiie_kao

2年越しで製作をお願いしていた荒川洋一さんの氏家写しが送られて来た。氏家亥一のこけしは橘文策氏の「木形子談叢」に2本掲載されているが、その内の1本大きい方が平成25年の10月にヤフオクに出品されて首尾よく入手、その年の12月に「ねぎし」で開催された山河の響会の展示会で上京された荒川さんに依頼したものである。その時の写真はKokeshi Wikiの荒川洋一の項に載っている。荒川さんは鹿間時夫氏の依頼でこの氏家型を作り始めたとのことであるが、現物を見たのは今回が初めてで、現物を見れば見るほどその難しさが分かり、一旦は写しへの挑戦を中断したとのことであった。荒川さんは今回の製作で勉強になったことも多かったと話しており、写し製作の意義を改めて再認識させられた。口絵写真は、その氏家写しの表情である。

続きを読む "第93夜:荒川洋一さんの氏家写し" »

第90夜:正司さん訪問

Masashi_kubifuri_kao

こけし工人の老齢化と後継者問題は、やや活気を取り戻してきたこけし界に深刻な影を落としている。弥治郎系や遠刈田系など新人工人の出現は嬉しい話であるが山形系ではそのような話は無く、現在純粋に山形系のこけしを作っているのは小林清さんと長谷川正司さんの二人くらいである。その正司さんも3年前に奥さんを亡くしてからは休業状態となり昨年後半からようやく仕事を始めたような状況であった。その後今年にかけて体調を崩したこともあり、様子を伺いに米沢を訪ねた次第である。現在は体調もすっかり回復して頗る元気になっており、往年の切れ味鋭いこけしを作っていて安心した。口絵写真は依頼していた吉太郎写しの表情である。

続きを読む "第90夜:正司さん訪問" »

第81夜:「是伸頒布会」第4回裏話

Yoshihanpu04_kao

昨夜に引き続き、「是伸頒布会」第4回頒布こけしの話である。今回の頒布品の「原」こけしは数年前にインターネットオークションで入手したもの。描彩は黒色以外は殆ど消失しているが、極端な程の平頭と下目の愛らしい表情に惹かれた。殆ど湾曲の無い一筆目は盛の筆とは明らかに異なり女性の描彩を思わせるが、大きな前髪と鬢は雄大で一家での合作も考えられる。胴には大きな楓を二葉描いており、見かけない形態であるが、高勘の古作と思われる。口絵写真は、写しの表情である。

続きを読む "第81夜:「是伸頒布会」第4回裏話" »

第80夜:「是伸頒布会」第3回裏話

Yoshihanpu03_kao

先日、「柿澤是伸特別頒布会」第3回、第4回の頒布を行ったので、今夜は第3回頒布こけしの製作経過をお話ししたい。第3回頒布の「原」こけしは、橘文策著「木形子談叢」に掲載されている盛こけしである。橘氏が昭和7年9月末に鳴子を訪問し、岡崎斎の店頭で見付けたもので、盛の古型として入手されたものと記されている。昭和7年時点で古型と称していることから、正末昭初頃に作られていたこけしと言う事だろうか。このこけしは同じく橘文策著の「こけしと作者」にも再掲載されている。口絵写真は、その写しの表情である。

続きを読む "第80夜:「是伸頒布会」第3回裏話" »

第34夜:「是伸頒布会」第2回裏話

Yoshihanpu02_kao

今夜は、「柿澤是伸特別頒布会」第2回頒布品の話である。この第2回頒布品の「原」こけしは「古計志加々美」原色版に掲載されている大正期盛のこけしである。このこけしに関しては是伸さんのお父さんである是隆さんに写しをお願いしており、それは東京こけし友の会や名古屋こけし会から頒布されている。是伸さんに直接お願いしたことはなかったが、是隆さんの作を見て作ったと思われる作はある。今回は、「原」こけしを渡して直接依頼したもの。試作品の気になる点を修正して出来上がったものである。口絵写真はその表情である。

続きを読む "第34夜:「是伸頒布会」第2回裏話" »

第33夜:「是伸頒布会」第1回裏話

Yoshihanpu01_kao_2

「こけし千夜一夜物語」の完結記念として企画した「柿澤是伸特別頒布会」の第1回、第2回作品を頒布した。今夜はその第1回頒布品の製作過程の話をしたい。6月に頒布会の案内をしてから大分日が経ってしまい申し訳ない次第である。今回の頒布品の「原」こけしは、「日本土俗玩具集」や「これくしょん」45号などで有名になった所謂「勘治一家」の4寸たちこ。有名なこけしだけあって高勘系の工人は殆どの人が作っているが、「原」からはかなり離れているようだ。今回は「原」こけしを渡して忠実に作って貰った。口絵写真はその表情である。

続きを読む "第33夜:「是伸頒布会」第1回裏話" »

第7夜:新山夫妻の福太郎ペッケ写し(国恵志堂特注)

Mayumi_fukupekke_kao

19日に下谷こけしまつりに行った折、新山吉紀・真由美夫妻に頼んでおいた福太郎戦前のペッケの写しが出来ていたので頂いてきた。三年越しの製作となった。新山夫妻にとって福太郎型はお手の物のはずであるが、「原」を手元に置いての復元となるとそう簡単に出来るものではないのであろう。「原」の雰囲気を見事に再現した出来栄えであり、長いこと待った甲斐があったというものである。今夜は、そのこけしを紹介したい。口絵写真は、真由美さんによる福太郎写しである。

続きを読む "第7夜:新山夫妻の福太郎ペッケ写し(国恵志堂特注)" »

第3夜:正吾さんの乗太郎写し(国恵志堂特注)

Syogo_nori_kao

6/12、高橋正吾さんより、佐藤乗太郎の写しが届いた。4月に鳴子を訪れた折にお願いしたものであるが、85歳を迎えた正吾さんはこの1月にお腹の手術をし、その回復過程の中での製作であった。只々感謝あるのみである。その後、入院で製作が遅れることを奥様を通してわざわざ連絡して下さる律義さは昔からのものであるが、誰でも出来るものではないだろう。出来上がった写しは期待を上回るもので、乗太郎の情味を見事に再現してくれた。今夜は、その乗太郎写しを紹介しようと思う。口絵写真はその写しの表情である。

続きを読む "第3夜:正吾さんの乗太郎写し(国恵志堂特注)" »

最近のトラックバック

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ